家族手当は全廃止&給料は自己申告制に→年間の人件費1000万円増でも…創業120年の缶メーカーの決断が従業員にもたらした“変化”

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■「従業員を大切にしない会社は良いサービス・商品を提供できない」

 こうした側島製罐の先進的な取り組みに対し、崔氏は「すごいなと思う」と評価。さらに、日本と海外の雇用慣行の違いを挙げながら、次のように指摘した。

「日本以外の国だと、自ら交渉して上司にアピールしないと給料が上がらないと聞く。でも日本は、アメリカなどに比べるとすぐに解雇されるわけではないし、年功序列的な側面が完全に消えているわけじゃないので、『自分の適正な給料はいくらです』と言う場がない。しかし、そういう時代になってくると思う。その時に自分をどうアピールするか、できる人とできない人で格差がまた生まれる。一方で石川氏の会社は、まず自分で自分の能力を可視化しつつ、それを自己申告するということで、いろいろなものを見える化し、すごく面白いし、時代にフィットしていると感じる」

 さらに、実際に自分自身や従業員を大切にしない企業が顧客や社会に対して質の高いサービスや商品を提供することは困難であると指摘する。

「自分も従業員も大切にしない会社は、お客様や社会を大切にするようなサービス・商品を提供することはできないというエビデンスが実際にある。お客様、従業員、そして社会もより良くしている会社、三方よしのマインドを持った社長の会社は、いわゆるESGとかサスティナビリティ投資を頑張っているのか、企業価値が高いのかを研究した論文があり、実際にそうだった。こういった三方よしに配慮するということが、手当についても単に減らすだけでなく、そっちに向かってほしい」

「肩身の狭さ」を解消するには…特定の属性だけに限らない支援
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