今や日本中が知る最年少棋士・藤井聡太四段(15)とともに、注目が集まっているのが詰将棋だ。初心者でもすぐ解けるものから、プロでも解けないものまで難易度はさまざまだが、藤井四段は詰将棋が得意なトップ棋士と比較して、3倍のスピードで解くという。先月16日に行われた「詰将棋全国大会」では、詰将棋の普及・発展に貢献したとして表彰された藤井四段の「詰将棋力」はいかなるものか。
 将棋界に一気に「藤井聡太」の名が広まったのは、詰将棋解答選手権に出場した小学2年のころだ。当時を知る勝又清和六段(48)は、「そのころから谷川(浩司)先生より成績がよかった」と、神童の出現に驚いたという。「イベントの空き時間に、藤井四段に解かせてみたんですよ」と25手詰の難問を見せ「これ、30秒で解いていました」と舌を巻いた。このレベルになると、およその最終型がイメージできると言われているが「先の展開がクリアに見えているんだと思います。数学の天才とか、そういうタイプだと思います」と分析した。