クールな表情で対局を進める印象が強い将棋のプロ棋士だが、内に秘める思いは想像以上に熱い。特に「負けました」と相手に告げる瞬間は、大ベテランの棋士になっても気持ちの整理がつくまで、長時間を要することもあるほどだ。そんな負けず嫌いがそろった棋士たちの幼少期は、ダイレクトに悔しさを表現することも多いという。中学生棋士として29連勝の大記録を樹立した藤井聡太四段(15)も、“光速の寄せ”の異名を持つ谷川浩司九段(55)も、それぞれエピソードを持っていた。