中学生棋士・藤井聡太四段(15)の大活躍もあり、巷の会話でも「将棋」の登場機会が増えてきた。書店や玩具店では将棋コーナーが設けられ、テレビCMなどでも将棋をモチーフにしたものが一気に増えた。話題になるにつれNHKや専門チャンネル、ネット放送による対局番組の視聴数も高まっている気配だ。これまで将棋の縁がなかった人も興味を持つようになったが、毎回疑問として投げかけられるのが「九段の人は四段より強いんじゃないの?」という、段位の仕組みについてだ。では九段と四段、果たしてどちらが強いのか。

 結論から言ってしまえば、九段と四段、段位では現時点での強さはわからない。というのも、将棋における段位は、現状の実力を示すものではないからだ。将棋のプロは、奨励会というプロ棋士養成機関で一定の成績を収めた者が昇級、昇段し、奨励会では最高の三段リーグを勝ち抜くと四段に昇段。ここで初めて「プロ棋士」となる。この時点でも、ぎりぎり勝ち抜いた者でも、断トツの成績だった者も、等しく四段からスタートを切る。

 プロ入り後は、通算勝利数、タイトル挑戦・獲得、棋戦優勝、竜王戦や順位戦の昇級など、残した結果に応じて段位が上がっていく。竜王戦のランキングや、各棋戦の組み合わせのベースにもなっている名人戦・順位戦などは、勝ち負けで階級が上下するが、段位は一度上がればその後はいくら負け続けても下がることはない。

 プロ棋士は、タイトルを獲得すると「竜王」「名人」と名前の後にタイトルをつけて呼ばれることになるが、最高段位は九段。タイトルを通算98期獲得している羽生善治棋聖(47)も、段位としては九段だ。竜王は2期、名人は1期獲得した時点で九段まで昇段するが、他のタイトル保持者は最低だと七段であることもある。もちろん九段まで登り詰めるには相応の実力が必要だが、様々な理由で力が衰えるのは必然。結果として、デビュー間もない四段が八段、九段といった高段者に勝利することも決して珍しくはない。

 将棋ファンの間では、段位とは別の指標として、対戦者同士の勝敗をもとに導き出すレーティングを好む人もいる。レーティングが同じくらいの2人が戦った場合、勝てば少し上昇、負ければ少し下降する。大きな差がある2人が戦った場合、上位者が勝った場合はさほど変動しないが、上位者が負けた場合は大きく変動する仕組みだ。日々の勝敗によって変動するため、現在の実力を示しやすいと言われている。ただし、将棋界がリーグ上位者は上位者、下位者は下位者同士で対戦することが多くなる構造になっていることから、確実なものではないとして、プロ棋士の間ではあまり浸透していない。

 段位にしろレーティングにしろ、現在の実力をはっきりと示すものとはなっていないが、ひとまず高段者、特に八段や九段まで到達した棋士であれば、将棋界のトップクラスにいたことがある者、として認識しておけば間違いはないだろう。

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