ソフトとの出会いで、将棋感をガラリと変えた若者がいる。若手棋士の登竜門、新人王戦を昨年度、今年度と連覇した増田康宏四段(19)だ。史上5人目となる中学生プロ棋士まであと一歩まで迫るなど、プロ入り前から注目されていたが、本格的に将棋ソフトを研究に取り入れると、一時は“終わった戦法”とも言われた雁木(がんぎ)を積極的に採用した。「将棋ソフトの感覚が(指し手に)結構出る」と、ソフト推進派の10代棋士は、虎視眈々と世代交代を狙っている。