プロ、アマ問わず将棋を楽しむものに必ず必要なのが駒と盤だ。駒は五角形で王(玉)、飛、角、金、銀、桂、香、歩と、1セットで8種類40枚ある。最近の将棋ブームに加え、ふるさと納税の効果もあり、駒の生産地として有名な山形県天童市には、注文が殺到しているという。そんな駒にも素材から、製造過程まで、いろいろなトリビアがある。
◆最高の素材はツゲ
将棋の駒は素材と文字の書き方で価値が大きく変わる。素材は本黄楊(ツゲ)が最高級品とされている。中でも伊豆諸島・御蔵島の島黄楊が最高のブランドで、鹿児島で自生する薩摩黄楊、中国の雲南黄楊がそれに続く。少し安い素材ではシャムツゲ(ツゲとあるが、本黄楊とは別の科の植物)もある。