19歳の、ちょっと異色の注目力士がいるのです。その前に間単に説明させてもらいますと、大相撲世界では、十両、幕内の土俵で相撲を取る力士のみが「関取」と呼ばれ、やっと一人前と認められています。

 給料がもらえ、化粧まわし姿で土俵入りをし、関取のシンボルである「大銀」を結えるのは、ほんのひと握りで、統計的に「10人に1人」と言われています。相撲界には「番付」と呼ばれる階級がありますが、下から順番に「序ノ口」50人、「序二段」は210人、「三段目」は200人、「幕下」には120人もの力士たちがひしめいています。

 幕下以下の力士たちはというと、「力士養成員」と呼ばれ、関取たちの「付け人」として身の回りの世話をしたり……。いわば”修業の身”でもあるのです。関取の座を目指す力士のほうが、圧倒的多数なのですね。

 さて、一番層の厚い序二段力士での注目は、ハワイ出身の元横綱・武藏丸(武蔵川親方)の弟子である若一郎さん(19歳)。褐色の肌で、アフロヘアに鬢(びん)付け油と呼ばれる力士御用達の整髪剤(?)をなでつけていて、「え?アメリカ人なの? 日本人なの?」と誰もが思っていた存在かもしれません。

 彼は、アメリカ・ヒューストン育ちですが、日本人のお母様をもつ日米ハーフなのです。本籍は長崎県で、日本国籍を持ち、本名は「ヤング一郎」というそうです。「若一郎」との四股名は、そのまま訳しただけみたい?(笑)でも、いい名前ですよね。

 アメフトと野球経験もあり、子どもの頃からの相撲好きだったそう。母方のおじいさまも大の相撲好きで、「力士になるなら英語の通じる師匠がいる武蔵川部屋に!」と、入門志願したのですって。

 この場所前には、縮れ毛が伸びて大爆発していた髪の毛に、初めてストレートパーマをかけたそうです。そして無事にちょんまげが結えたのですよ!その様子を、写真とともに自らカタコトの日本語でTwitter(https://twitter.com/ichiroyoung_)にアップ。相撲ファンには微笑ましく受け止められ、ひそかに人気を呼んでいる若手力士なのです。

 もちろん、まだまだ粗っぽい相撲ではありますが、アメフトで鍛えたパワーで、元気のよい突き押し相撲を得意とする若一郎さん。晴れて関取に昇進したら、もっともっと話題を呼び、きっと大人気となるでしょうね。【どす恋花子】

(C)AbemaTV

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