バットに当てたいと思う時ほど、強く振れ!巨人、横浜で計18年間プレーし、通算2006安打を放った駒田徳広氏(55)が、横浜DeNAのルーキー神里和毅外野手(24)に「いいバッターです。もうちょっと体感にひねりを加えて、ボールにドンとぶつかるようなスイングになれば本物。強い気持ちでボールに向かってほしい」と助言を送った。ルーキーながら広角に打ち分ける打撃と俊足で、シーズン途中から1番打者に定着しているが、さらなる成長に期待をかけた。

入団間もない若手打者が、一度はぶつかる壁が「振れない」ということだ。オープン戦や開幕当初といった、データがそろわない時期は気持ちよくスイングができ、結果が出ることも多いが、そこは厳しいプロの世界。2カード、3カードと対戦が繰り返されるうちに、様々なデータが蓄積される。開幕から3カ月経過したこの時期なら、致命的な弱点があれば徹底的に攻められるころだ。
駒田氏は「まだスイングがちょっと優しいところがある」とポイントを挙げると「中日の京田君なんかもそうですが、丁寧に打とうとすると、もっと弱く振っているようになる。強い気持ちでボールに向かっていけば、率も残るし、いいバッターになれると思いますよ」と、結果を追い求めようとするあまりに、肝心のスイングが鈍るという。
当の神里も春先に活躍してしばらく後、三振が増えた時期があった。「バッターというのは、気持ちが合わせにいくと、足がそろうんですよね。ソフトバンクの柳田選手を見ると、強く振ろうという意識があるので、絶対に足がそろわない。足を上げて、下ろした力を利用して思い切り振っている。泳ごうが何しようが、強く振ろうとしていると、案外空振りはしないもんです」と、両足が地面についた状態で、ボールに当てる・合わせる気持ちが強まるほど、長くて重いバットは言うことを聞かなくなる。
名球界入りを果たした打者だからこそ、打てなくなる傾向はすぐに分かる。「どんなバッターでも、だんだん目と手の距離が近くなるんですよ。その方が安心するからです。でも目の前の相手をパンチするならまだしも、87センチあるバットを動かすわけですから、なかなかミートできなくなる。当てに行こうとするほど余計に当たらないですね」。
幸い神里は一時の不振を抜けて、打撃好調。6月29日の試合には値千金の同点3ランを放つなど、今ではチームに欠かせないトップバッターになっている。駒田氏が言うように、仮にまた不振が近づいてきても、思い切りよく振り抜けているうちは、深刻なスランプに陥る前に吹き飛ばすことができそうだ。
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