20年ぶりの優勝を目指すなら、グラウンドを目一杯使って打ち分けろ!プロ野球で通算2006安打を放った駒田徳広氏(55)が、横浜DeNA優勝へのキープレイヤーに筒香、宮崎と主軸打者2人の名前を挙げた。クリーンアップを打つロペスが、右太もも痛で離脱する中、「横浜っていうチームは、伝統的に広角に打てるバッターが多くて、ホームランバッターは少ないんですよ」と語り、筒香と宮崎が横浜スタジアムのサイズをうまく利用しながら、広角に打ち分けることを進めた。20年前の優勝時、「マシンガン打線」の1人であった駒田氏に、横浜DeNA打線についても詳しく聞いた。

 マシンガン打線のクリーンナップは3番鈴木尚典、4番ローズ、そして5番駒田。「前の2人は平気で.350ぐらい打つような選手でしたからね。僕は3割行くか行かないかだったから、目の前で歩かされるとプレッシャーがかかったもんですよ」と、当時の重圧を笑顔交じりに振り返った。強打者は、並ぶことで破壊力や相手投手への威圧感は何倍にもなる。筒香、宮崎がどちらも打ちまくることで、勝負を避けられない投手は、逃げ場がなくなるからだ。

 現在、最も高い打率を誇るのが宮崎だ。「一番の鍵になっているのは宮崎君ですね。率も残せているし、ホームランも打てるようになりました。僕なら走者がいたら返さなきゃとプレッシャーですが、宮崎君からしたら『走者を塁に残しておいてくれないかな』と持っているくらいの余裕が見えますよね」と、頼もしさも感じるという。

 主砲の筒香も、セ・リーグトップの19本塁打と、ようやく本来の力を発揮し始めた。それでも駒田氏は「僕は彼をホームランバッターじゃないと思っているんですよ」と語ると、「広角に打てる中長距離バッターで、結果的にホームランが出ているという感じ」と付け加えた。1997、1998年と2年連続で首位打者となった鈴木尚典、翌1999年に.369で首位打者となったローズ。いずれも広角に打ち分けつつ、ヒットの延長戦にホームランがある打者だった。「そういうバッターが、今のチームの中心になってきていますね」と目を細めた。

 一方で、この2人をより活かすために奮起してほしいのが1番、2番を任された打者たちだ。「僕らのころは1番、2番が非常に優勝でしたからね。石井琢朗にしても波留にしても。今のチームを見ると、1年通して活躍できる選手がいない。桑原君は活躍するとチームに勢いが出る選手だから、波留みたいになって2番とか打ってほしいんですよね。今年は研究されているようですが、頑張ってほしいですね」と期待をかけた。

 ラミレス監督は今季、試合後に「野球は勢いのゲーム」とコメントすることが増えた。強いチーム、勝つチームには勢いがある。今のチームは、首位広島が頭ひとつ抜けたところで、2位争いの混戦の中でもがき続けている。「優勝した年はやっぱり勢いがあったし、チームが楽観的に見えましたよね。逆に弱いチームというのは、自爆していく印象がある。もともとのチームの雰囲気は、優勝した時と同じようなものを持っていますから」と、何度も劇的な逆転勝利を収めた昨季のような勢いが出るのを待っている。

 日本球界を代表する打者となった筒香、宮崎と、その前を打つ1番、2番。打者の調子が上がると言われる夏本番に向けて、どこまで勢いがつけられるかで、20年ぶりの優勝への距離は大きく変わってきそうだ。

(C)AbemaTV

▶7/9(月)17:50~ 【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs中日ドラゴンズ

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