シーズン前に掲げた20年ぶりのリーグ優勝、日本一に向けて横浜DeNAがもがいている。前半戦を借金4で折り返し、後半戦のスタートはヤクルトとの3連戦で始まったが16日は9回に逆転され、17日は0対6の完封負け。痛い連敗で借金6となり、首位広島との差は9.5ゲームまで広がった。アレックス・ラミレス監督は、後半戦からオリックスからトレードで獲得した捕手の伊藤を2試合続けて先発マスクで起用し「チェンジ」で活路を見出しつつも、同時に打線のテコ入れについては「ステイ」を選択している。異なる2つの策は、チームを上昇気流に乗せることができるのか。

 白崎と高城を放出し、オリックスから伊藤と赤間を獲得したトレード。苦しむチームに勢いを与える特効薬としては、どのチームも使う手法だ。必要な戦力の補充として行うトレードだけに、即スタメン起用も十分にあり得ることだ。実際、伊藤は戸柱、嶺井といった捕手とは異なる経験とキャッチング、そして打力を持ち、わずか2試合ながら存在感を出している。各投手と呼吸を合わせるには、それなりの時間を要するだろうが、ラミレス監督も敗れた17日の試合後に「うまくいってると思う。伊藤の配球もよかったし、チェンジという面ではよかったと思う。いつもキャッチャーには言っているが、打たれる原因は3つある。配球ミス、失投、打者がうまく打った。配球ミスはあまりなかったなと思う」と及第点を与えていた。

 特に苦しんでいるのは、リーグ5位の打率だ。主軸の1人ロペスはもうすぐ戻ってくるとはいえ、筒香、宮崎の2人のバットが湿ると途端に苦しくなる。1番に戻った桑原が絶好調なのは好材料だが、打線全体としてはここぞの1本が出ていない。ただ、ラミレス監督は打線のテコ入れについて、「打てなくて負けが続いたから入れ替えようというのは、パニックになってるのを示すようなもの。こういう状況で一番ダメなのはパニックになること。今季こういう状況はこれまでもあった。ロペスも帰ってくるし。待っていれば結果は出ると思います」と、じっとその時を待つ姿勢だ。

 昨年はメンバーを固定する「ステイ」で3位に入り、CSも勝ち抜いた。今年は開幕当初から選手を頻繁に入れ替える「チェンジ」で優勝を目指すのだと、選手に刺激を与えた。シーズンも残り3カ月を切った。「チェンジ」と「ステイ」の両方を使いこなせるか。ラミレス監督の手腕が試される時が来た。

(C)AbemaTV

▶7/18(水)17:45~ 【プロ野球】横浜DeNAベイスターズvs東京ヤクルトスワローズ

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