10日に行われた横浜DeNA対阪神15回戦は、天敵・メッセンジャーを攻略できなかった横浜DeNAが1対3で敗れ、連敗となった。チームトップの7勝を挙げているルーキー・東に期待がかかったが、7回を投げて被安打9、自責点3で5敗目を喫した。
この試合、序盤に3点を許した東だったが尻上がりに調子を上げ、5回と6回を三者凡退で切り抜けた。そして6回表、2死ランナー無し。俊介を外角低め148kmのストレートで見逃しの三振に切って取ると、「どうして初めからできなかったかな……」AbemaTVで解説を務めていた齊藤明雄氏が残念そうに口を開いた。
「下半身が粘れ、上体のバランスが良くなったことで腕が振れるようになり、ストレート、チェンジアップのキレが増した。いい時の東が戻ってきた」
東の変化について指摘した齊藤氏は続けて、序盤での失点が続く横浜DeNAの先発投手陣にも言及。次のように持論を展開した。
「東に限らず、どの先発陣も、抑えたい気持ち、長く投げたいという気持ちは出ている。にもかかわらず、手探りの状態で立ち上がってやられてしまっている。まずは3回打者一巡目を無失点で抑えるくらいの気持ちでマウンドに上がるべき」
投手が打たれる要素にコントロールミス、捕手の配球ミス、相手打者の調子の良さの3点を挙げた齊藤氏は、最後に自身の現役時代を振り返り、立ち上がりを乗り切る“珍”エピソードも披露した。
「立ち上がりが悪かった時、逆立ちをして頭を整理してから、次の回のマウンドに上がったこともある」
逆立ちの効果は個人によるが、試合後に東は「立ち上がりは自分のイメージと体の感覚が合いませんでした。イニングを重ねるごとに試合の中で修正することができて、イメージ通りに投げることができました。5回以降は、踏み込んだ足にしっかりと体重が乗り、低めに強いストレートを投げることができたので、次回登板までに後半の良い感覚を忘れないよう、練習のブルペンから意識して取り組んでいきたい」と齊藤氏の指摘どおり、次回登板に期待を抱かせるコメントを残している。
(C)AbemaTV