横浜DeNAファンが期待する逆転Aクラスのキーマンは井納翔一「120球以上の投球で残り試合で4勝してくれ！」

　9月に差し掛かるというのにナイター観戦でも蒸し暑く、まだ秋の気配は感じられないがプロ野球は残り30試合を切るチームも出始め、終盤の佳境を迎える。昨年は残り2試合の141試合目でCS進出を決めた横浜DeNA。現在は最下位で苦しい展開となっているが、3位巨人までの5ゲーム差を追い、逆転Aクラスを狙う。

　「初のCSハマスタ開催を」とファンたちは諦めていない。連日ハマスタをブルーに染めるファンの中から25人にCS進出のために必要なキーマンを挙げてもらった。

　打者では「桑原（将志）選手」の声が多かった。「去年1番とセンターラインを固定したことでチームが安定していたと思う。大和の調子が良いので1番でも良いけど、本来の1番桑原、2番大和にしてソトを6番に持ってきた方が打線に厚みを増すのでは。桑原が7月くらいの活躍をしてくれればチームに勢いがつくはず」。「ムードメーカーの桑ちゃんが1番で塁に出ると盛り上がる。順位が落ちてきてしまったときこそ元気が必要」と背番号1のユニフォームを着た女性ファンも声援を送る。

　打順に関して述べるファンたちは監督さながらだ。「キーマンは柴田竜拓選手。最近当たっている大和を1番に、柴田を2番で固定したい。3番のロペスがヒットを打つものの足を怪我してからホームランが少ないことを考えると、柴田のベースランニングのうまさでロペスのヒットにより得点の可能性が増えると思う」。「積極的に打つのは良いが大事な場面で初球から凡打するシーンもある。柴田は球を見られるので2番で使うのも良いと思う。勝てるチームはつなぎのバッティングができる」との意見も。今シーズンスタメン起用が少ないながらフォアボール25を選んでいる柴田のつなぎ役をポイントに挙げる声も複数あった。

　ほかに「伊藤光選手のバッティング」。「去年は倉本寿彦の得点圏打率が高いから9番に置いて1番につなげていたけど、9番の打率が低くなってしまうともったいない。9番の適任がいなければ8番ピッチャーに戻して打撃に期待して捕った伊藤光が打ってくれればベストだと思う」。聞けば聞くほど打順に対しての持論が出てくるのだが、それもそのはず。複数回答を可としてキーマンを挙げてもらったところ、選手の名が並ぶと思いきや「ラミレス監督の采配」と答えたファンが6人もいたからだ。今シーズンは選手の好不調の波と対戦成績を加味し打順を変動させているためファンもベストな打順を探りながら応援しているようだ。

　投手では「石田健大の復活」。「石田健大、浜口遥大、今永昇太が本来の力を出してくれればぜんぜん違う順位にいるはず」とファンたちは左腕の復調を切実に願っている。「やっぱり山崎康晃。ヤスアキジャンプで盛り上がると連勝の雰囲気を作れる」。「ハマスタでの失点もあるので、調子によって抑えを変えても」との意見も。山崎康の14失点がすべてハマスタでビジターでは完璧に抑えていることから「ヤスアキジャンプをやりたいけど、ビジターだけ抑えというのもアリかも」と複雑な心境で見守っているファンも。このような状況で「セットアッパーも抑えもロングリリーフもできる三嶋一輝のピッチング」をキーマンに挙げる意見にもうなずける。

　いろいろな選手の名が挙がったが最も多かったのが「井納翔一投手」だった。「中継ぎの試合数が増え、シーズン終盤やCSを考えるとさらに負担になってしまうので完投型の先発が重要」。「毎試合120球は投げて中継ぎを休ませて。あと4試合は先発できる。頼む4勝してくれ！」。ファンのそれぞれの思いを胸に横浜DeNAは逆転Aクラスを狙う。【山口愛愛】

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