9月8日に行われてた横浜DeNA対ヤクルト21回戦で先発・今永昇太投手(25)について、解説者の齊藤明雄氏が「勝負球が甘く入っている」と、今季の不振の原因を指摘した。
![今季は左打者に苦戦の横浜DeNA今永 齊藤明雄氏は「勝負球が甘く入っている」と指摘](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/3/9/724w/img_39ba30ed7639fdabb939372d0654186f503564.jpg)
今永は昨季、チームトップの11勝とエース級の活躍を見せたものの、今季は試合前の時点で3勝9敗、防御率も6.62と苦しんでいた。AbemaTVの中継内で左右の被打率と各球種の空振り率のデータを公開されると、その数字を見て、解説を努めていた齊藤明雄氏(63)は「今季の今永は勝負球が甘く入ってしまう傾向にあるのではないか」と分析した。
中継では、まず2017年と2018年の今永の左右被打率を紹介(データスタジアム調べ)。昨年は左打者に対して.209だった被打率が、今年は.331にまで上昇。右打者に対しても.225だった被打率が.274にまで上がってしまっている。この数字について、齊藤氏は「カウントを稼ぐ時はスライダーがいいところに決まっている。ただ、今季は追い込んで抑えにかかった時のスライダーが甘くなって打たれていることで、被打率が高くなっているんじゃないでしょうか」と、スライダーのコントロールに課題があると解説した。
![今季は左打者に苦戦の横浜DeNA今永 齊藤明雄氏は「勝負球が甘く入っている」と指摘](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/0/a/724w/img_0a8a324984479b4b268e8417db783d3e680246.jpg)
その後、今永の球種別の空振り率も紹介された。意外なことに、ストレート、カーブ、スライダーの空振り率は2017年よりも2018年の方が上昇しているという。ここで齊藤氏はあらためて「ということは、やはり勝負球ですね。しつこいようですけど、それが甘くなって痛打を浴びている」と、ここぞの場面での制球力が重要だと強調。「ビッグイニングが多いですよね。1イニング1点ではなくて、3点、4点と一気に取られてしまっていますから。それでは防御率っていうのは下がってきませんよね」と勝負どころで打たれてしまっていることで防御率が悪化していると指摘し、「一番大事なのは勝負に行くときに力まないこと。力むとどうしても体の開きが早くなってボールを見極められてしまいますから」と100勝100セーブを達成した大投手ならではの視点でアドバイスを送っていた。
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