横浜DeNAのG後藤武敏内野手と加賀繁投手が今シーズン限りでの現役引退を表明し、9月14日に、横浜市内の球団事務所で会見を開いた。
 今シーズンは2軍で過ごし、プロ16年目のシーズンで決断した後藤は、「今年1年ダメだったら引退しようという覚悟で臨んだ1年だったので1日1日悔いなくやろうという気持ちでやっていた」と切り出し、引退を「スパッと決めることができました」と潔さが感じられる口調で語った。
 しかし、現役時代の思い出を振り返ると「2008年に母ちゃんが亡くなって…」と言葉を詰まらし、「その年に日本一に貢献できたことが一番の思い出です」と目を真っ赤にし涙をこらえた。2008年6月29日には2本のホームランを放ち、ヒーローインタビューで1本は昨日誕生した息子のため、2本目は「先日亡くなった母ちゃんのために打ちました。母ちゃんやったぞ!」と涙ながらに雄叫びをあげたことがあった。ベイスターズでの思い出は「息子の誕生日にホームランを打って、下の子が来年わたしの誕生日にもホームラン打ってよといったところ、(当日がオフだったので次の日に)ホームランを打てた」こと。家族思いの後藤らしいエピソードだった。