元ロサンゼルス・ドジャースの日本担当スカウトで、現在はアリゾナ・ダイヤモンドバックスの顧問を務める小島圭市氏(50)が、今秋に行われるドラフトの目玉である大阪桐蔭・根尾昂内野手について言及。先月27日、日米通算25年の現役生活に今シーズン限りでピリオドを打つべく引退会見を行った松井稼頭央選手(42)を引き合いに出し「全然上です。仮に今すぐメジャーに行っても、5年以内にメジャーの内野手としてレギュラーをとるでしょう」と断言。そのポテンシャルの高さを絶賛した。
10月2日にAbemaTVで放送された東京六大学野球秋季リーグの中継に解説として登場した小島氏は「未来のメジャーリーガー」について熱弁。1番の注目として選んだ根尾について理由を問われると「一番は身体能力。そして面構えです。打席でも守備でも、興奮の中に冷静さを感じさせる場面があり、磨けば光ると感じました。今すぐ行っても、かなりの確率でマイナーからメジャーに上がり、レギュラーを獲得するでしょう。ただ、実現はできませんけどね」と話し、現在の枠組みでは叶わないことを残念がった。
また視聴者から「松井稼頭央選手のようになれるのでは?」という質問が寄せられると、「松井選手は僕も大好きな素晴らしい選手です」と前置きをした小島氏は「全然上です。松井選手がメジャーで残した成績は必ず上回ります」と即答すると、2004年にニューヨークメッツに移籍した松井選手の例を挙げ、メジャーの厳しさを次のように説明した。
「移籍当初は“守備の魔術師”と称されたオルドニェス選手より守備が巧いという触れ込みでした。しかし実際にはスピードについて行けなかったり、ゴロが捕球できなかったりしてダブルプレーがとれなかった。当時ドジャースのスカウトだった私は、二遊間は非常に厳しい。サードかセンター、とくにセンターであれば広い守備範囲と強肩を生かすことができると思っていました。結果的に、ショートではなくセカンドにコンバートされたことは、松井選手にとっては大正解でしたね」
「あくまでも私の見立て」とした小島氏だが、根尾の今後については、野球ファンの期待と関心が高まっていることに違いはない。
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