麻雀のプロスポーツ化、そしてオリンピック競技正式種目採用を目指すMリーグでは「審判制度」が導入されている。罰則は4種あり、チョンボ・アガリ放棄・イエローカード・レッドカードとされ「チョンボとその対象」「アガリ放棄とその対象」もMリーグ・オフィシャルサイトに明記されている。
すべてのチョンボ該当者は親・子に関わらず、個人トータルポイントよりマイナス20ポイントとなるのだが、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)はこの規程を重く受け止め、牌の扱い方を含む自身の対局所作をより高めていこうと考えている。
「麻雀をする方ならわかるかもしれませんが、牌をこぼしてしまうことってたまにあると思うんです。でもMリーグでは、故意とは認められないものの、2枚以上の見せ牌をした場合はイエローカード(山・手牌共通)、1日2枚イエローカードが累積されればレッドカードが提示され、マイナス20ポイントとなってしまうので、より細心の注意を払って麻雀牌を扱っています」。元々対局所作が綺麗な魚谷だが、牌の扱い方においても「視聴者の皆さんのきちんとしたお手本になれるような打ち方を出来たらいいなと思っています」とそのプロ意識は高い。
開幕戦では辛酸を味わった。注目されている試合で箱下(持ち点が0点以下の状態になること)4着と、常人のメンタルであれば、ふらつきそうになる状況下で「いつもの自分だったらどうやって打つのか」。このことだけに集中し「心を揺らされないようにいつも通りを心がけていた」と振り返る。そして「今までも苦しい時にあきらめないで、結果が出せたことが何回もあるので、最後まで戦い続けよう」と普段通り凛々しく模打し続けた魚谷の姿に勇気づけられたファンも多い。
そんな強靭なメンタルを持つ魚谷は、2戦目の登場で女流プロ初トップを取り、Mリーグ史上にその名を刻んだ。「麻雀に男女の差は無い」。クライマックスシリーズ進出を第一目標に「その覚悟をきちんと証明出来るよう結果でお応えしたい」と、チーム優勝、さらに個人ではベスト5、最高でMVPと目標も明確だ。
「ファンの皆様の期待に応えられるよう精一杯チームで頑張りたい」。入場、挨拶、対局中の表情、そしてツモ、点棒の受け渡しといったすべての対局所作でアマチュアの手本となるべく、魚谷の一挙手一投足にも注目だ。【福山純生(雀聖アワー)】
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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