全世界で累計1400万人以上がプレイ(※)しているスクウェア・エニックスのMMORPG「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」が、思わぬ形で世界の注目を集めている。昨年12月21日、パッチ4.5を今年1月8日に実装すると発表した際、プレイヤーにとっては想定外のコンテンツが紹介された。それが「ドマ式麻雀」だ。ドマはゲーム内に登場する東方の国。そこの人々が楽しんでいるものが、日本でもファンが多い麻雀、というわけだ。この「ドマ式麻雀」追加を発表した直後、アメリカのGoogle検索2位に「mahjong rules」がランクイン。さらに、実装後もアメリカだけでなくヨーロッパ、そして日本のプレイヤーが、続々と麻雀がプレイできる「ゴールドソーサー」へと詰めかけ、24時間いつでも、ほんの数秒で4人がマッチングされるほどの大ブレイク中だ。自身も麻雀ファンであるという、同作のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に、麻雀導入の経緯と、反響への印象を聞いた。

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 2013年8月末に正式サービスを開始したFFXIVも、今年で新生から6年目。日本を代表するRPG「ファイナルファンタジー」シリーズのMMORPGとしては2作目で、これまでも世界中の人々を楽しませるために、アップデートの度に大量のオリジナルコンテンツを投入してきた。もちろん評価はされてきたが「今の時代は、遊びたいものをチョイスして遊ぶ、時間を使う時代なんです」と、多くのプレイヤーに刺さるコンテンツを生み出す苦しさも感じてきた5年だった。現在のパッチをやり尽くしたプレイヤーに、次のアップデートまで何をして過ごしてもらうか。ゲーム内で生まれたコミュニティ、日々会話する仲間と、何をしてもらうか。そんなことを考えた。

 思いついたのは、世界中の人々が楽しめるゲームコンテンツの搭載だった。「莫大なリソースをかけたとしても、多くの人にキャッチーに刺さるものを作るのは当然難しい。オリジナルコンテンツにも、どうしたって好き嫌いはあるので。だったら、世界中の人々が認めていて、ある意味バランス調整も終わっていて、僕らが無理にルールを教えなくてもいい、そんなものがあればと思いました」。実はFFXIVをプレイしつつ、2窓(パソコンのウインドウを2つ開く)にして、麻雀を楽しむプレイヤーがいることを知っていた。「世界中のことを考えたら、まずはポーカーなんですけどね。でもポーカーを実装しただけで、ゲームがギャンブルと見なされてしまう国もあって、レーティング機関の認可を得るには何年もかかってしまう。そこで麻雀にしようと思ったんです」と、プロジェクトマネージャーチームに麻雀実装への調査を指示した。「みんな、『はっ!?』って感じでしたけどね(笑)」。早速スタッフが調査に乗り出すと、ゲームにおいて麻雀を“ギャンブル”としている国はなかった。ここがドマ式麻雀誕生に向けたスタートだった。

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 もともと麻雀ファンとゲームプレイヤーとの親和性が高いという確証はあった。あとは、どんな麻雀を、どんなテンションで実装するか。一から麻雀コンテンツを作り上げることは避け、初心者向けに運用ベースまで作り上げられた麻雀エンジンを、全グループ会社の総力を挙げて探し回った。開発の担当者は、大の麻雀好きで次々とアイデアが提案されたが「もっと機能を落とせと、僕がブレーキをかけたくらい」と苦笑いした。そして発表された12月21日。ライブストリームで「僕の麻雀が好きだというオーラが出過ぎないように、慎重に話した」が、結果は大反響。アメリカのGoogle検索ワードで第2位に入ると、実装後も連日、多くの新規プレイヤーが麻雀をするために押し寄せた。「アメリカでは60%ぐらい、ネガティブな反応かなと思ってました。知らないものの初動って、やっぱりウケが悪いので。日本でも否定的な意見があると思ってましたが、その声が出にくいくらい、好意的な意見がバズりました」と驚いた。ドマ式麻雀のルールは、中国で親しまれているものではなく、日本式のもの。海外で受け入れられるか、という心配はあっという間に消し飛んだ。

 ドマ式麻雀によって吉田氏が「こんなことは初めて」と驚くほどに、新規、さらには復帰のプレイヤーが増加した。プレイヤーからは、次々に新機能の追加を求める声が寄せられている。それでも「たくさんの人が遊べるのが一番だと思っているし、マッチングが早い、たくさん打てるというのが最大の魅力だと思うので」と、ルールの細分化やゲーム内大会の実施などは、タイミングをじっくりと見極める考えだ。プレイヤー同士のコミュニケーションツールとして提供した麻雀が、想像をはるかに超える大ブレイク。吉田氏がイメージする、とにかくおもしろいものがたくさんあるFFXIVという空間作りにおいて、麻雀は主力選手として今後も活躍を続けそうだ。

◆ファイナルファンタジーXIV

 2010年9月30日にサービス開始。以降、改修もあり2013年8月27日から「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」としてサービスが再開され、拡張パッケージとしては2015年6月に「蒼天のイシュガルド」、2017年6月には「紅蓮のリベレーター」を発売。今年1月8日のパッチ4.5「英雄への鎮魂歌」が公開された。全世界累計では、1400万人以上がプレイしたMMORPG。6種族、2部族、男女の24タイプから自身のキャラクターをカスタマイズすることが可能で、豊富なアバターも人気となっている。

※日本・北米・欧州・中国・韓国の5リージョンの累計アカウント数。フリートライアル版のアカウントを含む。

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