将棋の藤井聡太七段(16)が6月11日、第91期ヒューリック杯棋聖戦一次予選の準決勝で、伊奈祐介六段(43)に95手で勝利し、一次予選決勝進出を決めた。午前中には東和男八段(63)にも勝利し、1日2勝。今年度の成績も8勝2敗で、勝率を8割に乗せた。
昨年は二次予選決勝で、久保利明九段(43)に敗れ、本戦出場を逃した藤井七段だが、今期は一次予選の2回戦から登場。東八段戦で安定した強さを発揮して快勝すると、休憩を挟んで行われた準決勝でも、相掛かりの出だしから激しい好防をしっかりと読み切った。直近3戦で1勝2敗と、強豪との対局では黒星がついていたが、改めて強さを発揮する一日となった。一次予選決勝では、平藤眞吾七段(55)と竹内雄悟五段(31)の勝者と対戦する。対局後、藤井七段は「前期は本戦まで進むことができなかったので、今期はそこを目指していきたいと思います」と今後の意気込みを語っていた。