持ち時間5分、1手につき5秒が加算される将棋の超早指し戦「第2回AbemaTVトーナメント」の1回戦(三番勝負)が6月30日に放送され、木村一基九段(46)が中村太地七段(31)に2-0のストレート勝ちを収め、準決勝進出を果たした。木村九段は予選ブロックから無傷の6連勝を飾った。
粘った先に勝ちがある。「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ木村九段が、苦しいながらも存分に持ち味を発揮して、タイトル経験もある中村七段を退けた。「まず1回勝つことができれば」と戦前に語った第1局、中村七段の鋭い攻めの連続に耐え続けた。受けながらも、徐々に自玉を広くするという巧みな指し回し。攻められるほど安全を築き、攻めのターンが回って来たところで、一気に中村玉を斬り落とした。