総務省は2日、有識者懇談会を開き、「過疎」の代替語を検討することが明らかになった。来年3月までに提言をまとめるという。
共同通信によると、豊かな自然など“都市”とは異なる特性に魅力を感じる人は増加傾向にあり、マイナスイメージがある「過疎」は実態に合わないというのが理由だということだ。
今年4月、第5回経済財政諮問会議で就職氷河期世代を「人生再設計第一世代」と位置付けて支援する方針が示されると、SNSでは「再設計?バカにしてる?懸命に頑張ってきた人たちに」「そんな名称つけられても失った20年は返ってこない」「呼び名は色々あるけど『新人類』とか『ゆとり世代』よりイヤだ」と厳しい声があがっていた。
今回の「過疎」の言い換えについても、「言葉を変えたって実態は変わらない」「現実を覆い隠してるだけ」などと批判の声があがっているが、慶応大学特任准教授などを務めるプロデューサーの若新雄純氏は、「言い換えを議論すること自体は悪いとは思わないが、『自然豊か』云々はズレてしまっている。それは訪れる場所としての魅力で、『過疎』が指しているのは住む場所としての言葉。問題は住民が減ることで税収が減り、公共サービスが行き届かなくなって、生活インフラが維持できなくなること。公共サービスの質が変わってしまうことをどう考えるかが大事」と指摘する。
若新氏は、福井県鯖江市のまちづくりプロジェクト「鯖江市役所JK課」などを企画しているが、「僕は移住事業の時に『余白』『余地』という言葉をよく使っていた。人が減っていくことを『悪い』と捉えるのではなく、別のものを新しく作る『のりしろ』と解釈することはできると思う」と意見を述べた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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