休場明けの横綱白鵬が盤石な相撲を見せ、先場所優勝の注目の朝乃山も連日、健闘。盛り上がる名古屋場所だが、十両は今場所から新たに4人の若手新関取が誕生。それぞれが個性的で将来が楽しみな逸材ばかりだ。3日目は新十両対決2番が組まれ、琴ノ若が一山本を、竜虎が木崎海をそれぞれ降した。
<琴ノ若>
 名門埼玉栄高から角界入りして3年半で関取の座を射止めたのを機に、四股名を琴鎌谷から父親で師匠の現役名である琴ノ若に改名した21歳。祖父は“猛牛”と言われた第53代横綱琴櫻。2代目琴ノ若は5歳のときには、すでに「力士になる」と祖父と約束を交わし、中学卒業を機に角界入りするつもりでいたが「まだ通用しない」と自ら志願して埼玉栄高に進学。主将としてチームを高校日本一に導くなど、自信をつけてプロ入り。入門から5場所で幕下昇進もその後はやや低迷。それでも重圧を背負いながら史上初の親子3代関取を実現させた。亡くなった偉大な祖父からは、大関に昇進したら琴櫻の四股名を譲ると言われたそうだ。