第29回U-18ベースボールワールドカップ(韓国・機張)で、グループBの日本代表は8月31日、第2戦で南アフリカと対戦。打っては西純矢(創志学園)が2本のホームランを含む8打点の大活躍。投手陣も浅田将汰(有明)と林優樹(近江)がノーヒットリレーを披露し、19対0で6回コールド勝ちを収めた。
30日の第1戦ではスペインに思わぬ苦戦を強いられ、8回の逆転劇でなんとか勝利をつかんだ日本。この日の南アフリカ戦は一転して、投打ともに理想的な試合展開となった。
初回に熊田任洋(東邦)の2点タイムリーで幸先よく先制した日本は、2回、3回と細かくつなぐ野球で小刻みに加点。4回には7番・指名打者として起用された西がチーム第1号となる3ランホームランを放ち、大きなリードを築いた。
投げては“九州No.1投手”との呼び声高い先発の浅田が、5回まで南アフリカ打線を無安打に抑える完璧な投球を披露。キレのある直球とスライダーのコンビネーションで8奪三振、わずか54球というこれ以上ないピッチング内容となった。
6回には西のこの日2本目となる2ランホームランが飛び出し、最後は甲子園で人気を博した技巧派左腕・林が3人をピシャリ。コールドゲームではあるものの、投手2人によるノーヒットノーランリレーで締めくくった。
試合後、永田裕治監督は「点数よりも、まず浅田がよく投げてくれました。これが今後に向けて非常に大きいなと思います」と先発の浅田を称賛。また先制点をあげた熊田のバッティングを「熊田は勝負強く、ミートをする率が高いので、6番に置いています。いぶし銀の働きをしてくれますね。非常にいいヒットだったと思います」と評価し、2本のアーチをかけた西については「今日はDHを西にするか宮城(興南)にするか迷ったんですけど、西の目が非常に輝いていましたので。スタッフで話し合って、西でいこうと。大当たりでした」と“目”を見ての起用だったことを明かした。
9月1日の試合は強豪・アメリカとの対決となる。永田監督は「150キロを超えるストレートを放ってくるピッチャーがたくさんいますので、コンパクトに」とバッティングのポイントをあげ、「日本らしい戦い方。小技もからめて、しっかりと守っていきたいなと思います」と日本野球の強みを活かした戦い方で臨みたいと抱負を語った。
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