9月7日、「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(韓国・機張)のスーパーラウンド最終戦が行われ、日本代表はオーストラリアに1対4で敗戦。スーパーラウンドの順位が5位で確定し、8日の決勝・3位決定戦を前に敗退が決まった。若き侍ジャパンを引っ張ったキャプテンの坂下翔馬(智弁学園)は、悔し涙を流しながらインタビューに応じている。
台風の影響で強風が吹き荒れる中、日本は初回に幸先よく1点を先制。しかし2回に守備のミスからピンチを招き、4失点で逆転を許してしまう。その後は2番手の前佑囲斗(津田学園)、3番手の池田陽佑(智弁和歌山)が粘りのピッチングを披露するも、日本打線もオーストラリアの先発右腕・ビドワの角度のある直球を捉えきれず。両チームがスコアボードにゼロを並べる展開となった。
4対1とオーストラリアがリードしたまま迎えた9回。1死一、二塁のチャンスを作るも無得点に終わり、序盤に背負った3点のビハインドを最後まで覆すことができなかった。
スーパーラウンドの成績が2勝3敗となり、決勝進出の可能性がなくなった日本。試合後、日本を率いる永田裕治は「本当に申し訳ないの一言です。選手たちはよく頑張ってくれました。この悔しさを、また次の経験に活かしてもらいたいと思います」とコメントした。
グラウンドやベンチで声を出し続けたキャプテンの坂下は、かすれ声でインタビューに応じ、「ミスもあって、攻撃の方もなにもできなくて、悪いところが全部出たというか……。日本らしくできない部分がすごくありました」と涙。「日の丸を背負って、全員で戦って日本のみなさんにいい報告がしたかったですけど……。自分はキャプテンとしてなにもできなかったので、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と肩を震わせた。
初優勝という目標には届かなかったものの、「こうして最高の仲間と最高の野球ができて、その中で自分がキャプテンをやらせていただいて。本当にこういう経験は二度とないと思います」とチームメイトや周囲への感謝を語った坂下。「この大会ですごく悔しい思いをしましたし、絶対忘れずに今後につなげていきたいと思います」とこれからの野球人生を見据えていた。