将棋の順位戦A級5回戦が11月28日に行われ、三浦弘行九段(45)が佐藤天彦九段(31)を138手で下し、今期の成績を3勝2敗とした。一方、敗れた前名人の佐藤九段は1勝4敗となり、残留に黄信号が灯った。
過去の対戦では三浦九段の1勝3敗と分が悪かったが、この日の対局では角換わり腰掛け銀の出だしから、中盤・終盤にかけて猛攻。一度はしのがれたかに見えたが、しっかりと攻め続け、佐藤九段の反撃を許さなかった。三浦九段は5戦全勝で挑戦権争いの首位を走る渡辺明三冠(35)との直接対決を残しており、今期終盤まで挑戦権を目指す戦いが続きそうだ。反面、佐藤九段は久保利明九段(44)とともに1勝4敗に。下位2人が降級するだけに、残り4局で抜け出さなければ、名人陥落から1期でA級からも姿を消すことになる。