男子テニス界は「幸せな時間」が続いている。2000年代に入ってからまずロジャー・フェデラーが頭角を表し、その後にラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マレーという3人が出現。この4人はいつしか「ビッグ4」と呼ばれるようになり、彼らが10年以上にわたって覇を競っている。いまはマレーがケガのためにランキングを落とし、「ビッグ3」となっているが、それでも彼らの存在は強力だ。
言葉を換えれば男子テニス界は「役者が揃っている」と言うことになる。お金が取れる役者が揃っているから、彼らが出場するグランドスラム大会は観衆で満杯になる。主催者側は何もしなくても、勝手にスポンサーが集まり、観客が押し寄せてくる。そんな夢のようなスポーツイベントが、この10数年間のテニスで、その結果、大会の賞金額はうなぎ上り。もうバブル時代を迎えていると言って構わない。