初めての試みで、こんな絵に描いたようなクライマックスがあるだろうか。世界の強豪24カ国が集って10日間に渡って行なわれてきたATP主催の国別対抗戦『ATPカップ』は、世界1位のラファエル・ナダルを擁するスペインと、2位のノバク・ジョコビッチを擁するセルビアが決勝戦で激突。ダブルスまでもつれた末、セルビアが初代チャンピオンの座に輝いた。
 先勝はスペインだった。今大会まだ1セットも落としていないロベルト・バウティスタ アグートが世界ランク9位の力を見せつけ、34位のドゥサン・ラヨビッチに7-5 6-1で快勝。ナダルとジョコビッチとの頂上対決を迎えた。テニス史上最多の対戦回数を数えるライバル同士。ジョコビッチが28勝、ナダルが26勝と勝敗はほぼ五分だが、ハードコートではジョコビッチが現在8連勝中で、その間セットも与えていない。