「学校で学んできた知識」と「生活で実際に使う知識」を比較したTwitterの投稿が議論を呼んでいる。
1月26日、リルみふさんはTwitterに分厚い本に「学校で教わる知識」と表記し、薄い本を「実際、生活で使って知識」と表記して比較した写真を投稿。「いいね」は10万件を超え、リツイートも1万5000件を超えた。
これに対してSNSでは「まあ たしかに生きてはいける!」「実際使うのは足し・引き算とか漢字使えればいけるよね!」などと賛同する声もあったが、「学校の勉強って選択肢を増やすためじゃないの?」「実際に使う知識は人によって変わるから選択肢として学べてよかったなーって思うよ!」など“将来の選択肢を増やすために勉強が必要”という意見や、「学んだことを使うかどうかじゃなく、学校でしっかり勉強すること自体が大切」「好きなことを見つけたり、嫌いなことでもやり遂げる力を養う場。だから実生活で使おうが使うまいが関係ない」など“学校で勉強すること自体が重要”だという意見など、様々な声が寄せられた。
コメンテーターで慶応大学特任准教授を務めるプロデューサーの若新雄純氏は「『学問が実生活に必要のないことをたくさん教えている』なんて指摘は、もう終わっているなと思います。みんな忘れていると思うんですけど、学問というのは贅沢品なんです。歴史を辿れば富裕層のたしなみだったわけで、“超贅沢な文化的たしなみ”として学問があった」と、学問がもともと贅沢品だったことを指摘。
続けて「昔は(貧しい家庭は)必要最低限のことだけ学んだらすぐに学校を出て働いていたわけで、実生活に必要な知識だけを得るのであればそれでいいんですが、それだと富裕層ばかりが新しい知識とか、“今の時代”以上のいろいろな教養を身につけることができて、どんどん(知識・教養の量に)差が開く。貧しい人も、超贅沢な学問というサービスは受けられるようにしましょうということで国が無料でサービスを受けられるようにしてくれている。学問は超贅沢なサービスなので、これを無料で受けられるということに感謝すべき」と学校教育についての持論を展開した。
また、大学での勉強については「今は2人に1人が行く時代になったが、特に大学の学問なんかは超贅沢サービスの中のさらにスーパーVIPサービスなんですよ。実社会以上(知識)のことが学べるから、今の時代が変わったとしても(時代に)ついていけるとか、柔軟な視点を得られたり、世の中を点ではなく線や面で見られるようになるわけで、『大学の学問が実社会に役に立たない』なんて、何を言ってるんだという話」と述べた。
投稿者のリルみふさんは「学生の頃に『これって日常的に使うのかな?』と思ったことがあり、教わる知識のうち無意識に必要になるものだけを抜いたら右の本のようになった」とこのような投稿をした理由について語り、反響については「リプ以外でも自分の投稿の話題が展開されているので驚きました。このツイートに対して人それぞれの考え方、視点の相違もあっておもしろいと感じた」とコメントしている。
(AbemaTV/「けやきヒルズ」より)
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