プロ将棋界において前代未聞のドラフト会議、団体戦。そして優勝賞金1000万円。超早指し戦ということで話題になった「AbemaTVトーナメント」が装いも新たに4月からスタートする。将棋親善大使を務める元乃木坂46・伊藤かりんの目にも、斬新な企画として映っているようだ。
将棋界の公式戦を見渡しても、優勝賞金1000万円ともなれば、かなり上位に入る額。今回は3人1チームによる団体戦で行われるため、単純に山分けするとなると、1人あたり333万円になる。伊藤は「すごい!300万円ずつでもすごいですよね。結構タイトル取って、賞金を得られている方もいますけど、どうされるんですかね」と、歴代タイトルホルダーも多数出場する今大会の顔ぶれを見渡した。
最初に名前が出たのは“千駄ヶ谷の受け師”の異名を持つ木村一基王位(46)。将棋ラジオ番組で共演した経験があるが「ご家族で旅行に行って欲しいですよね」と、史上最高齢で初タイトルを取った際、家族を思い涙したベテランに提案した。また、日本将棋連盟の会長という重責を担う佐藤康光九段(50)には「ぜひご自愛いただいて(笑)一人で温泉旅行とかどうでしょう」とリフレッシュを勧めた。
まるで違う“手”を思いついたのは“貴族”と呼ばれる佐藤天彦九段(32)のパターンだ。佐藤天九段ともラジオで共演を果たしたが「いい音楽プレイヤーとか買ってほしいですけど、もう持ってそうですよね」と、つい笑いがもれた。さらに「めちゃめちゃいいスーツとかですかね。今持っていらっしゃるものも、結構高いと思いますよ。裏地とかもこだわっていらっしゃるので」と、異名にふさわしい身なりをチェックしていた。
最後に考えたのは若い棋士の使い道。藤井聡太七段(17)は、朝日杯将棋オープン戦で優勝した際、賞金も将棋のために使うと答えて話題になったが「若い方には貯金してほしいですね。いつかお家を買って欲しいです。プロ棋士の強い方には、大きなお家を買って欲しいという私の願望があるので、ぜひ貯金してください!」と力説した。大注目のドラフト会議からスタートする第3回大会は、優勝後まで見逃せない。
◆第3回AbemaTVトーナメント
第1回、第2回は個人戦として開催。羽生善治九段の着想から生まれた持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算されるフィッシャールールは、チェスなどで用いられるもの。1回の対戦は三番勝負。過去2度の大会は、いずれも藤井聡太七段が優勝した。第3回からはドラフトを経て構成される3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝チームには賞金1000万円が贈られる。