将棋の順位戦A級3回戦が9月2日に行われ、糸谷哲郎八段(31)が羽生善治九段(49)に140手で勝利した。糸谷八段は今期のA級で2勝1敗に、敗れた羽生九段は1勝2敗となった。
横歩取りから始まった対局は、時間をかけて指し進めた羽生九段が中盤、終盤とリードを奪ったかに見えたが、最終盤で読み違えがあったのか、一手を境に形勢が互角に。その後、持ち時間がなくなった羽生九段に対し、早指しで時間を蓄えていた糸谷八段が最善手を連発。そのままミスなく指し進めて逆転すると、最後は即詰みに討ち取った。
現在のタイトル保持者は先月、初の名人となった渡辺明名人(棋王、王将、36)。2回戦終了時点で佐藤天彦九段(32)、斎藤慎太郎八段(27)が2連勝しており、挑戦権争いをリードしているが、糸谷八段はこの2人に食らいつく形となった。一方の羽生九段は、黒星が先行したことで挑戦権争いからは一歩後退。残留争いにも巻き込まれる危険が出てきた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)