10月5日の開幕が近づいてきたプロ麻雀リーグ「Mリーグ」の2020シーズン。全8チームが、優勝賞金5000万円を目指すトップレベルのリーグも3期目だが、最も注目を集めているのが30人目のMリーガーとなった、KADOKAWAサクラナイツの堀慎吾(日本プロ麻雀協会)だ。同協会の最高峰タイトル「雀王」を引っさげて加入した堀に、他のMリーガーからは「麻雀の天才」「自分に絶対の自信がある」など、既に警戒心を強める声が多数あがっている。麻雀ニュース番組「熱闘!Mリーグ」では、業界内でビッグマウスとも言われる堀の素顔に迫った。
その雀力の高さは、プロの間でも有名な堀だが、同じくよく知られるのがそのコメントの強気ぶり。渋谷ABEMASの白鳥翔(日本プロ麻雀連盟)が「堀さんの魅力は正直なところ。ビッグマウスと言われますが、あれは本心をしゃべっている」と証言すれば、同じく渋谷ABEMASで、同じ協会に所属する松本吉弘は「麻雀だけはビッグマウスになるというか、絶対に譲れない思いと確固たる自信から来ている」とも語った。
番組スタッフから、Mリーグの印象について聞かれると「強い人がいっぱいいる。(恐怖心は)全然なくて、むしろ本当に相手はいくら強くても構わない。出来るだけ強い人と戦いたいし、天狗になっている選手の鼻をへし折ってやりたいなという気持ちは常に持っています」と、先制パンチを繰り出した。さらに、自分より強い選手はいるかという問いには「うーん…。いろいろな選手を見ていますし、言っていいのかわからないですけど、いないですね」とまで言ってのけた。
各団体のトップ選手がドラフトで集まったMリーグ。加入初年度から活躍するのは難しいとも言われるが、堀は全く気にしない。「始めは僕も、舞台に立った瞬間は緊張すると思いますが、それも初めての半荘で東1局の3巡目までとか、そういうレベル」とケロリ。チームメイトになった沢崎誠(連盟)のデビュー年度の活躍を例にあげ「強い選手は圧勝しているわけですし、僕も普通に勝つんじゃないかなと気楽に考えています」と、さも当然といった口調で語った。
こんな堀に魅了された女性ファンたちもいる。「ホリガールズ」と呼ばれる私設のファンクラブがあり、堀が出演するイベントなどには駆けつける。「堀さんを応援する、愛が溢れている女の子たちです」「麻雀がすごくかっこいいし、おもしろい。優しくてファン思いで、見た目もかっこいい」というメンバーの声からして、まさにスター選手を見るようだ。Mリーグ入りが決まった際には、ファンクラブのリーダーも号泣したという。
ここまで見れば、どこまでも強気のプロ雀士という印象が強いが、家庭に戻れば優しさ溢れる父になる。4年前に結婚、現在3歳の息子には一切怒らない。その上で、プロ雀士として、心に決めていることがある。妻の由希子さんによると「子どもに自分の職業としての麻雀を見せたいとずっと言ってきた」のだという。まだまだ社会的な認知もイメージも低い職業だけに、子どもが小学校に入学した際、周囲からどんな風に見られるか。そんなことも考える。堀自身も「特殊な職業ですし」と語りつつも「堂々と自分は麻雀プロなんだよと、子どもに言えたらいいと思っていた。だから今回、Mリーグに選ばれたのはすごくうれしく思っています」と目尻を下げた。
ビッグマウスと雀力で強豪たちをなぎ倒し、その戦いぶりを愛する息子に見せる。強い父親の姿は、きっと何よりもかっこいい。
(ABEMA/熱闘!Mリーグより)
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