将棋の竜王戦七番勝負第2局が10月22、23日、愛知県名古屋市の「亀岳林 万松寺」で行われ、羽生善治九段(50)が豊島将之竜王(叡王、30)に勝利、シリーズ成績を1勝1敗のタイに戻した。羽生九段はこれまでタイトル通算99期を数え、前人未到の大記録となる通算100期まであと3勝と迫った。
【動画】羽生善治九段、シリーズ初勝利 タイトル100期にあと3勝
第1局を52手という記録的な短手数で落としていた羽生九段だが、角換わりで始まった第2局では後手番から積極的な姿勢を維持。序盤からどんどんと指し手が進む展開の中、やや有利の状況で1日目を終えると、2日目も両者ともに積極的な戦いに終始。2日目の昼食休憩あたりから終盤に差し掛かると、一気に羽生九段がリード。ミスの許されない展開の中、確実に寄せ切りシリーズ初勝利をもぎ取った。
羽生九段は、今回のシリーズがタイトル戦2年ぶりの出場。前回も竜王戦七番勝負で、あと1勝でタイトル防衛と100期を達成できるところだったが、わずかに及ばず達成ならず。27年ぶりの失冠にもなっていた。
対局後に取材に応じた羽生九段は「封じ手前後は手が広いところだったので、どういう展開になるのか、予測が全然できなかったです。ずっとはっきりしないというか、際どい展開なんじゃないかと指していたので、難しい局面が続いていると思っていました」と振り返ると、1勝1敗で迎える第3局については「引き続きいい将棋が指せるように頑張っていきたいです」と短い言葉で抱負を述べていた。
第3局は11月7、8日、京都府京都市の「総本山仁和寺」で行われる。先手は羽生九段。
(ABEMA/将棋チャンネルより)