プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月12日の第2試合は、2時間53分というプロ野球の1試合分にも匹敵する超ロングゲームとなった。Mリーグ史上最長の半荘を制したのは、今期絶好調の“リーチ超人”こと赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)。全21局で流局は9回、23回のリーチに2度の卓トラブルと、麻雀のさまざまな要素が凝縮された濃密な一戦だった。
第2試合の対局者は起家から村上、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)。全チームが第1試合から出場選手を入れ替えて対局に臨んだ。
全8局、時間にして51分というスピード決着となった第1試合とは打って変わって、東1局から2連続の流局でスタートした第2試合。東1局1本場終了後に自動卓のトラブルのため中断となり、再開時には早くも試合開始から20分以上が経過していた。
それぞれ手は入るものの決め手となるアガリが出ず、東4局4本場を迎えた時点で全員が2万点台という混戦模様。ここで親の沢崎が1万2000点(+1200点、供託4000)のアガリを決めて頭ひとつ抜け出すも、2度目の卓トラブルによる中断を挟み、村上が1万2000点(+600点)を含む親番での3連続アガリで逆転。この南1局3本場を終えた時点で、試合開始から2時間の大台を突破した。
対局中に魚谷が水を注文する場面もあるなど、体力的にも精神的にもハードな削り合いが続き、村上が絶妙な2000点の放銃でトップを決めたのは日付変更が迫った午後11時30分ごろ。逆転勝利を逃したMリーグ最年長・65歳の沢崎が疲れも見せずにニコニコと微笑んだかと思えば、4着の魚谷は試合終了後のインタビューで「見ている人も疲れたと思います」と視聴者を気遣いつつ思わず苦笑い。一方で7戦5勝、個人成績首位と絶好調の村上は元気いっぱいの笑顔でインタビューに登場し、「本当に長時間のご視聴、ありがとうございました!」とファンに感謝した。
結果的に総局数は21局とMリーグ記録の23局には及ばなかったものの、実況を務めた日吉辰哉(連盟)が「対局時間は過去最長、2時間53分ですよ!」と興奮気味に発表すると、中継を見届けた視聴者からは「ほぼ3時間w」「なげええええええ」「野球1試合分」「半荘一回の長さじゃねえw」といったコメントが殺到。合計23回のリーチが飛び交い、アガリ12回、流局9回と2試合分以上の中身が詰まった長丁場に、解説の土田浩翔(最高位戦)も「我々のギャラが倍になる」と切れ味鋭いジョークを飛ばしていた。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)3万8300点/+58.3
2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)3万6500点/+16.5
3着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)1万4700点/▲25.3
4着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)1万500点/▲49.5
【11月12日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +359.6(22/90)
2位 赤坂ドリブンズ +355.1(24/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +49.6(22/90)
4位 渋谷ABEMAS ▲55.1(22/90)
5位 U-NEXT Pirates ▲156.1(22/90)
6位 セガサミーフェニックス ▲177.6(24/90)
7位 KADOKAWAサクラナイツ ▲177.8(24/90)
8位 TEAM雷電 ▲197.7(24/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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