新型コロナウイルスの感染拡大“第3波”とも言われる事態。18日の『ABEMA Prime』に出演した大王製紙元会長の井川意高氏は、2人の娘が緊急事態宣言や休業要請によって大きな影響を受けたと明かし、再度の行動制限に懸念を示した。
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井川氏はまず「基本的に若い人たちや健康な人たちは回復するケースが多く、死者もほとんどいないことが知られている。私はフラフラと飲み歩いている人間だが、それでも83歳の母には感染させないように気を付けている。そのように高リスクの方々が自ら対策を取るべきであって、飲食店に対して一律に営業制限をかけるのはちょっと過剰な対策で、違うんじゃないか」と指摘。
その上で「実は私の娘は4月に飲食系の企業に入社が決まっていたが、7月まで自宅待機させられた挙句に、“申し訳ないがリストラがかかるかもしれない”と言われた。娘は、自分は食うに困らないからということで“もしもそういうリストを作るんだったら、私を1番にしてください”と申し出て、実際にクビになった。その下の娘も1年が終わろうとしている今も学校に行けず、“友達を作れない大学生”になってしまった。この国は昔から“お国のためだ”とか、“みんなのためだ”と言って若者を犠牲にするのが好きな、不健全なところがある。軍隊の最前線に行かされるのは若い人たちだし、神風特攻隊のことも思い出される。やっぱり若い人たちの活動を犠牲にするようなことはすべきではないし、我々年配の者が自分たちでリスク管理をしなければならないと思う」と持論を展開した。
作家の乙武洋匡氏も、「私も時短の効果については、あまり理解できていない。飲食店もスーパーも、時短の時期にはむしろ駆け込みで来た人たちで混み合い、密になっていた。逆効果じゃないかと感じた。4月、5月の緊急事態宣言の頃は皆にとって初めてのことだったし、我慢もできた。そのことで、実際に数字も下がった。今回も再び緊急事態宣言みたいなものを出せば、数字は抑えられるだろう。しかし、いつかは解除しなければならないし、そうすれば数字がまた上がる。その繰り返しになるのであれば、基本的な対策を皆で徹底しながら、“弱火でトロトロ”、と行くことが必要ではないか」と話す。「感染者数だけを目安にするのが良くないと思う。あくまでも医療リソースの逼迫具合が重要で、今後の状況によっては何らかの強制力も必要だとは思う。報道でも、重症者数をもう少し目安にするようにしてほしい」。
一方、パックンは「僕も専門家ではないが、感染した相方は、無症状なのに抜け毛が止まらないと言っていた。アメリカにいる友人も、3カ月ぐらい経った今も味覚障害が出て、食事が楽しくないと言っていた。多くの州が“自己責任”でやっていたアメリカでは新型コロナウイルスが死因の3番目になっていて、もはや普通の風邪でもインフルエンザでもなく、医療崩壊の原因にもなっている」と指摘。「ヨーロッパは一度緩んだので、ロックダウンという強制的な対応を取った。CDCもWHOも、まずは時短を勧めている。やはり長く一緒にいることで感染確率は高くなるし、お酒が入ると大声になりやすい。もちろん飲食店業界の人たちにとってはものすごくつらいことだが、決して非常識な判断ではないと思う」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
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