将棋の藤井聡太二冠(18)が11月20日、王将戦挑戦者決定リーグの最終戦となる6回戦で木村一基九段(47)と午前10時から対局を開始した。藤井二冠は挑戦権獲得の可能性はないが、本局に勝利すればリーグ残留の可能性、負ければ陥落という大事な一局。受けの巧者として知られるベテラン相手に勝利を挙げられるか。
藤井二冠は、最年少でのタイトル三冠を目指した同リーグで1回戦から3連敗。参加している7人全員がタイトルホルダーもしくは経験者という超ハイレベルなリーグで苦戦した。それでも4回戦、5回戦と連勝し星を戻し、本局に勝てば残留の可能性ありというところまで漕ぎつけた。予選からリーグ入りできるのはわずか3人という狭き門だけに、来期以降の挑戦、タイトル奪取を考えれば負けられない一局だ。
対戦相手の木村九段とは王位戦七番勝負でぶつかり、4戦全勝のストレートでタイトルを奪取。対戦はその時以来となる。木村九段は0勝5敗でリーグ陥落が決まっているが、若き天才から価値ある1勝をもぎ取ろうと全力を尽くす。
挑決リーグは、前日までに永瀬拓矢王座(28)が5戦全勝で単独トップ。これを豊島将之竜王(叡王、30)と羽生善治九段(50)が4勝1敗で追っている。同日、永瀬王座は広瀬章人八段(33)と対戦し、勝てば6戦全勝で初の王将挑戦が決定。敗れた場合は、直接対決している豊島竜王と羽生九段の勝者と5勝1敗で並び、プレーオフとなる。
本局の持ち時間は各4時間で、先手は藤井二冠。
(写真提供:日本将棋連盟)
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