将棋の藤井聡太二冠(18)が11月20日、王将戦挑戦者決定リーグの最終戦となる6回戦で木村一基九段(47)に勝利、最年少の18歳4カ月1日で通算200勝に到達した。200勝40敗(未公開対局含む)勝率.833と驚異的な高勝率をキープ。改めてデビュー以来の快進撃を印象づける記録を作った。
史上最年少14歳2カ月でプロ入りした藤井二冠が、新たな“通過点”に到達した。この日の対局は、勝てばリーグ残留の可能性が残り、負ければ一転して陥落という厳しい戦い。王位戦七番勝負でも熱戦を繰り広げた木村九段との一局は相矢倉からの出だしになったが、積極的な攻めが奏功。“千駄ヶ谷の受け師”の異名を持つ木村九段に対して、駒損も気にせず強い攻めを繰り出し続け、力強く勝ち切った。ただ、リーグについては前半の3連敗が響くと、巻き返して3勝3敗で終えたものの前年成績を元にした順位で広瀬章人八段(33)を下回り、陥落が決まった。
藤井二冠は2016年10月にプロデビューして以来、毎年8割以上の勝率をキープ。今年度こそタイトルホルダー同士の対局などで黒星が続いた時期もあったが、それでも8割近い勝率を維持している。四段昇段から200勝到達までの期間では羽生善治九段(50)の3年11カ月6日にわずかに及ばず、4年1カ月19日だったが、240局で200勝は圧巻の数字。300勝、400勝と白星を重ねていくだろう藤井二冠の対局は、これからも注目され続ける。
(写真提供:日本将棋連盟)