数時間ずつの持ち時間で戦い、1局が半日がかりになることも多い将棋の世界。ただ、決着がつくクライマックスともなれば、持ち時間を使い切り、1手60秒未満で指さなければいけない「1分将棋」に突入することが多い。数時間かけて作り上げた戦いも、この1分内の決断を誤れば全て台無し、勝勢から大逆転負けというのも珍しくない。そんな痺れるような局面でも、めったにミスをしないのが天才棋士・藤井聡太二冠(18)。12月16日に行われた順位戦B級2組の対局では無傷の7連勝を飾ったが、その戦いぶりに先輩棋士からは「生きている時空が違う」「我々の1分とは違うのかも」という声も出ている。