近藤誠也七段、切れ味抜群!圧巻の2連勝に兄弟子・渡辺明名人「敵に回さなくてよかった」
番組をみる »

 “現役最強”と呼ばれる棋士からも「敵に回さなくてよかった」と言われるほどの鋭い切れ味だ。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」予選Eリーグ第2試合、チーム渡辺とチーム斎藤の対戦が7月11日に放送され、チーム渡辺の近藤誠也七段(24)が個人2連勝で勝利に貢献した。今大会のチーム初戦となった第1局で相手のリーダー斎藤慎太郎八段(28)に勝利すると、第6局でも都成竜馬七段(31)を下して連勝。瞬発力と読みの深さがうまく調和した強さで、強烈なインパクトを残した。

【動画】勝利を振り返る近藤誠也七段

 公式戦の対局数が260を超えても7割近い通算勝率を残す近藤七段。順位戦では“鬼の棲家”と呼ばれるB級1組で揉まれているエース候補の力は伊達ではなかった。先日までチームのリーダー渡辺名人と、名人戦七番勝負を戦っていた斎藤八段とは、公式・非公式を含めて初対局。両者とも楽しみにしていた初手合は、力の入る熱戦になった。終盤の粘りに定評がある斎藤八段が序盤から積極的に仕掛けてきたところを、慌てずに対処できるあたりが確実な力の持ち主であることの証明だ。巧みな手順で受け止めてから攻めのターンがやってくると、桂馬と飛車の有効活用で形勢をリード。優勢になってからは斎藤八段の切り返しもあり難しい局面も訪れたものの、手堅い指し回しで逆転を許さず勝ち切った。対局後には「失敗したかなと思ったんですが、形勢がよくなってから落ち着いて指すことができました」と、短い言葉にも充実感と自信が溢れた。

 久々のフィッシャールールでの対局で、タイトル経験者を下したことで勢いがついてか、自身2局目ではさらに充実した。都成六段の三間飛車に対し、居飛車穴熊で対応した近藤七段は、あの手この手で撹乱してくる都成流に対し、ここでも正確な着手。解説を務めた青嶋未来六段(26)は付き合いも長いこともあり「これは先手(近藤七段)が優勢を意識している。勝ちに行ってますね。手つきと雰囲気でわかります」と言うように、確実にリードを奪いに行くのではなく、バッサリ斬り捨てにいった。

近藤誠也七段、切れ味抜群!圧巻の2連勝に兄弟子・渡辺明名人「敵に回さなくてよかった」

 この様子に驚いたのが所司一門の兄弟子・渡辺名人だ。この強気な指し回しに「なんで、こんな自信満々なんだ。私にはわからない。これ、そんなにいいの?」と、そこまで形勢に大差がないと判断。さらに都成七段から香車3枚に飛車1枚を9筋に並べる極端な端攻めを手抜いてさらに踏み込んだ局面では「恐ろしい。敵に回しちゃいけないよ、この人」とまで言わしめた。誰もが受けたくなるような一直線の攻めも、短い時間の中で冷静に読み、勝機を逃さず最短で勝つ。まさに紙一重の見切りでかわして相手を斬る侍のような刀さばきだった。

 2連勝についての感想を聞かれ「僕自身としてはいいスタートができて、まずまずな将棋が指せたかなと思います」と涼しげに答えたあたり、まだまだ余力を残しているようにも見える近藤七段。次戦以降もその活躍が楽しみでもあり、恐ろしくもある。

◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

個人2連勝の快進撃
個人2連勝の快進撃
今年は野球風うちわ
今年は野球風うちわ
親しいからこそきついダメ出し
親しいからこそきついダメ出し