スポーツのトップアスリートが活躍すれば、そのフォームを真似る選手が増える。将棋も同じくトップ棋士の戦い方は、多くの棋士が参考とする。それが「定跡」になることもあれば、新たな戦法として棋士の名前を入れた「システム」「流」と呼ばれるようにもなる。王位戦七番勝負、叡王戦五番勝負、合わせて“十二番勝負”を戦うことになった藤井聡太王位・棋聖(18)と豊島将之竜王(叡王、31)の対局について、遠山雄亮六段(41)は「この2人の指す将棋が今後のトレンドになっていく可能性が高い」と、未来の将棋を作っていくものだとした。トレンドを作る者、それに乗る者。紙一重で勝敗が決まる世界において、いち早くこのトレンドを掴むことが非常に重要だという。