1日、日本プロ野球選手会と日本野球機構(NPB)の事務折衝が行われ、注目を集めている現役ドラフトの協議が再開された。現役ドラフトとは、出場機会に恵まれない選手の活躍の場を増やすために検討されている制度。しかし、対象となる選手について意見が分かれており、これまでNPB側は球団がリスト化した選手を対象とする考えを示す一方、選手会側は一軍の登録日数などによる自動リスト化を要望している。
3日、ABEMA『バズ!パ・リーグ』に出演したプロ野球解説者の里崎智也氏は、この制度、さらに現状での意見の相違について意見を求められると「(NPB案では)早めの戦力外選手の見本市になってしまう」と述べ、次のように警鐘を鳴らした。
「球団側はできるだけ(選手を)出したくない。しかし当初案の1チーム8人となってくると、(毎年)一つの球団で8人ぐらいは戦力外になるので、早めの戦力外選手の見本市になってしまう。現役ドラフトもあってないような制度になってしまう」
さらに里崎氏は「登録日数ではなく、プロテクトを40人くらいと決める。その中に2年目の選手やFAを持っている選手などは入れなくていいなどの細かいルールを決めて、1チーム20人くらいの選手がリストアップされないようでは、活性化にならない。活性化ということは、今年トレードされた国吉選手であったり、加藤選手であったり、炭谷選手のようにトレード候補にあがる選手がそのリストに入っていないと活性化されない」とも述べ、実効性のあるリスト化の難しさを指摘。「なかなか決まらないのでは。中途半端にスタートしてももったいない」と締めくくった。