2021年4月から放送され、第2クールのクライマックスを迎えているTVアニメ『東京リベンジャーズ』。主人公の花垣武道(タケミチ)役の新祐樹(しん ゆうき)と、佐野万次郎(マイキー)役の林勇(はやし ゆう)にそれぞれのキャラクターを演じる上で気をつけていることや、収録時のエピソードを聞いた。
原作となる「週刊少年マガジン」連載の『東京卍リベンジャーズ』は、2021年8月時点で累計発行部数3,500万部を突破する大ヒット作。タイムリープ×ヤンキーものという設定と魅力的なキャラクターたちによって、熱いドラマが描かれている。
「相乗効果でお芝居のエネルギーに繋がっていると思います」
――第2クールも佳境を迎えていますが、タケミチを演じる上で気をつけているところはどんなところでしょうか?
新:地上波のTVアニメで大きな役をいただくのが初めてだったので、僕もタケミチと一緒に成長しようと思って演じてきました。タケミチは特に人間臭いキャラクターだと思っているのですが、成長物語ってやっぱり刺さるじゃないですか。
最初の頃は僕自身も緊張していましたし、原作を読んで先の展開を知っていたことで「まだカッコよくならないで」とディレクションの指示をいただいたりしていました。とにかくがむしゃらにやろうと決めて、やっていくうちに一緒に収録をしていた勇さんたちとも少し仲良くなれたかなというところで、先輩たちにも頼らせていただきつつ。
――タケミチと同じように成長してきたということなんですね。
新:実際にタケミチが作品の中で強さをどんどん見せていくところに気持ちを乗せているので、同じように成長できたのではないかなというのが個人的な感想ですね。最初は今までの自分を変えていくという頑張りどころから、その頑張りが周囲にも認められて、周りにも支えられながら強くなっていく。そういうところが、タケミチと同じようにできたのではないかなと思っています。
――林さんは実際に一緒に収録をされていく中でいかがでしたか?
林:(マイキーとタケミチは)毎話数絡むことが多いので、分散収録でもだいたい一緒に収録していたんですよ。その中で日に日に成長していることを感じ取れて、叫んだり声を荒げたりするシーンでは、毎回100%を出せているなと見ていて感心しますね。
しかも、回を重ねるごとにどんどん限界を超えていくようで、俺も負けてられねぇなって。相乗効果でお芝居のエネルギーに繋がっていると思います。
――林さんも絶賛という演技なんですね。
林:まわりの声優からもすごく褒められているんですよ。
新:調子に乗らないようにしなきゃいけない、とは思っているんですけれど、そろそろ難しくなってきちゃって……。
林:(三ツ谷隆役の)松岡禎丞君も、新君のことを「青さもあって今自分が注目している子だ」って褒めてて(笑)。
新:禎丞さんってそんなにおしゃべりな方ではないのに、そういうふうに言っていただいて。現場に自分で準備していった芝居プランを持っていくのですが、テストで勇さんや禎丞さんたちと掛け合う内に変わっていくものもあるので、先輩に引っ張り上げてもらっているなという感覚もすごく大きくありました。
――そんな新さんから見て、林さんの演技ですごいなと思った点はどんなところですか?
新:マイキーっていう役どころは、毅然としたキャラクターでなければいけないながら、最初の頃はコロコロと感情も変わっていく難しいキャラクターだと思うんです。実際に勇さんも最初の頃はディレクターさんとディスカッションしながら役を作り上げていましたが、物語が進んで「東京卍會」総長としてのマイキーの演技を聞いた時に、めちゃくちゃカッコよくて迫力があって。まさにマイキーだなと思いました。
物語も佳境に入っているので集会シーンや戦うシーンが増えていく中、マイキーらしさと勇さんを重ねて見てしまうところもありますね。普段は飄々としつつも、やるときはやるカッコよさみたいな。
林:俺はいきなり物騒なこと言わないから、重ね合わせないで(笑)。
新:そうですね、そこまでじゃないですよね……。もちろん、勇さんのほうがお茶目なので!
「友だちだったらめちゃくちゃ楽しいと思うので、仲良くなりたいですね」
――物語もクライマックスを迎える中、それぞれ演じているタケミチとマイキーに、ご自身として声をかけるならどんな言葉をかけますか?
林:俺がマイキーに何か言うとしたら、父親目線になりますね。「あんまり背負いすぎるなよ」とか。総長としていろいろなものを背負っちゃって、人に言えないプライドの高さや弱さがあるから、「人のことを本当の意味で頼ったりできると楽だよ」って言ってあげたいですね。
――なんだかんだマイキーもまだ若い10代ですからね。
林:そうですね。自分自身として声をかけるなら、やっぱり父親目線として思っちゃいます。
――タケミチに対してはいかがでしょうか?
新:もちろんタケミチはタケミチとして考えて演じているんですけれど、自分の中にもタケミチが居るような気がしているんです。そんな中で声をかけると、もう十分に頑張っているから「頑張れ」とは言えないんです。タケミチは常に頑張っているし、自分でよく考えてもダメなことを知っているので……。
林:「そのまま突っ走れ!」とかじゃない?
新:そうですね、「そのままでいいよ」って。「諦めるな」っていうことしか言えないですね。あと「親友になってください!」って感じです。タケミチと友だちだったらめちゃくちゃ楽しいと思うので、仲良くなりたいですね。
林:いいやつだよね。だってヤンキーに絡まれても体張ってくれるんだよ! 負けるけど(笑)。
新:負けるけど(笑)。
――友だちのために譲らないアツさがありますよね。一方で、マイキーが友だちだったらドキドキですよね。
林:最初の頃のタケミチと同じ気持ちになるでしょうね。とんでもねぇ人と友だちになっちゃったって感じに、俺も絶対なると思います。
――第3話でマイキーやドラケンに絡まれるシーンがありましたが、演じていてどうでしたか?
新:特にドラケンに肩を掴まれているシーンでは、すごくリアルな「すいません」が出たような気がします。
(一同笑)
新:いつもそういうシーンはリアルに出せていると思うんですが、まだ関係値もそれほど築けていなかったので普通に怖かったこともあって、ドラケンのあの怒るわけでもなく慣れ慣れしくもない独特のトーンに対して、すごくいいお芝居ができたと思います。
――言われる側としてはドキドキものですよね。
林:僕も言われる側ですよ(笑)。
新:僕もそうですね(笑)。
――そこで譲らないタケミチのカッコよさが実感できました。ありがとうございます!
TVアニメ『東京リベンジャーズ』概要
【CAST】
花垣武道(タケミチ):新 祐樹
橘 日向(ヒナタ・ヒナ):和氣あず未
橘 直人(ナオト):逢坂良太
佐野万次郎(マイキー):林 勇
龍宮寺堅(ドラケン):鈴木達央
場地圭介:水中雅章
松野千冬:狩野 翔
三ツ谷隆:松岡禎丞
林田春樹(パーちん):木村 昴
林 良平(ぺーやん):野津山幸宏
河田ナホヤ(スマイリー):河西健吾
武藤泰宏(ムーチョ):小野大輔
千堂 敦(アッくん):寺島拓篤
山本タクヤ:広瀬裕也
鈴木マコト:武内駿輔
山岸一司:葉山翔太
エマ:内山夕実
羽宮一虎:土岐隼一
稀咲鉄太:森久保祥太郎
半間修二:江口拓也
清水将貴(キヨマサ):日野 聡
長内信高:竹内栄治
【STAFF】
原作:和久井健
「東京卍リベンジャーズ」(講談社「週刊少年マガジン」連載)
監督:初見浩一
シリーズ構成:むとうやすゆき
キャラクターデザイン:大貫健一、太田恵子
メカ・プロップデザイン:福島秀機
美術監督:緒続学
美術設定:小倉奈緒美、谷内優穂
色彩設計:辻田邦夫
撮影監督:山本弥芳
3Dディレクター:平将人
音響監督:飯田里樹
音楽:堤 博明
オープニング主題歌:「Cry Baby」Official髭男dism
第1クールエンディング主題歌:「ここで息をして」eill
第2クールエンディング主題歌:「トーキョーワンダー。」泣き虫
アニメーション制作:ライデンフィルム
※「泣き虫」は、正式には末尾に「傘に雨」マーク付き
【公式HP】https://tokyo-revengers-anime.com/
【Twitter】https://twitter.com/anime_toman
(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会
取材・写真・テキスト/miraitone.inc
出演声優がMCを担当!『声優と夜あそび2023』情報
■灰谷竜胆役・下野紘さんが火曜MCを担当『声優と夜あそび2023』
■灰谷蘭役・浪川大輔さん&九井一役・花江夏樹さんが木曜MCを担当『声優と夜あそび2023』
■稀咲鉄太役・森久保祥太郎さんがウォーカーズMCを担当『声優と夜あそび2023』
「東京リベンジャーズ」原作漫画