現地時間5月12日、カタール・ワールドカップに向けて、同国のドバイにあるコカ・コーラアリーナで、W杯の優勝トロフィーツアーを開始するイベントが開催された。
イベントには、元ブラジル代表のカカと、元スペイン代表のイケル・カシージャスが参加。ふたりはともにW杯出場を決めている母国チームについての展望を述べたという。現地紙『National』が報じている。
まず、カカは「我々は優勝できる準備が整った」と2002年以来となるブラジル代表のW杯制覇を現実味のあるものとして捉えていると述べた。
「ティテ監督は、そのカギになり得るんだ。前回のW杯でブラジルはベルギーに敗れたが、連盟はティテの続投を決めた。監督が長期にわたって続投したことはチームにとってすごく重要なカギだ。彼はこの4年間で様々な選手を見て、多くのことを試した。そして今、チームは円熟している。監督もW杯という舞台でどんな選手が頼りになるのかを熟知しているんだ」
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そして、後輩たちの頼もしさについても言及した。
「若くて優秀な選手も多く揃った。ラフィーニャ、アントニー、ヴィニシウス・ジュニオールもそうだ。ロドリゴもいい。彼らは経験豊富なネイマールやチアゴ・シウバ、ダニエウ・アウベスにとって良いW杯になるよう助けてくれるだろう。だから、ブラジルは優勝候補の一角に挙げられると思う」
また、W杯では日本と同じグループEに属するスペインについて、元代表キャプテンのカシージャスは「チームは良い状態にあると思う」と述べた。
「ただ、実際にその時を迎えないと分からないこともたくさんある。選手たちの体調も大事だ。ルイス・エンリケ監督は若い選手たちを積極的に登用し、非常に多様性のあるチームに仕上げている。彼らがカタールでどのようにプレーするか、我々は見守る必要がある。もちろんスペインには良い結果を残して勝ってほしい。でも、優勝するためには良いプレーだけではなく、運も必要なんだ」
強豪国として知られるブラジルとスペインは、果たしてどこまで勝ち上がるのか。日本代表は6月にブラジル代表との親善試合を控えているが、カカが自負した「円熟味」を痛感することになるかもしれない。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部