数少ないチャンスを決めることができる

試合勘やコンディションはゲームで活躍するには非常に重要なものであり、ピッチ外でどれだけ調整できるかがカギになる。しかし、試合に出られずベンチに長く座ることで試合勘をなくしてしまう選手もおり、そうなればスタメンに返り咲くことは難しい。

短期間で集まり、短いトレーニングで試合に臨む代表戦となればその2つがより重要となる。そのため、能力を持った選手でも、所属クラブで数字を残せていなければ招集外となる可能性は十分にある。

日本代表の10番を背負う南野拓実にもその危険が付きまとっていた。今季リヴァプールでは主にカップ戦のみの出場であり、プレミアリーグでは186分しかプレイできていない。そうなれば試合勘のなさを露呈したり、コンディションの調整に失敗してしまうこともあるが、今季初のプレミア先発となったサウサンプトン戦では貴重な同点ゴールを記録。守備でもしっかり走れており、日頃からの準備を怠っていないことを証明して見せた。英『Squawka』では南野の活躍を称賛しており、彼の活躍がプレミアリーグ優勝の可能性を残し、チームにタイトルをもたらす可能性を引き上げたと主張している。

どうしても所属クラブで出場機会を得られていなければ、代表で低調なパフォーマンを披露してしまった際に批判の理由にされてしまう。だが、南野は今季限られたプレイタイム(1008分)で10ゴール1アシストに関与している。91分ごとに1ゴールに関与する数字であり、素晴らしい数字だ。

この決定力の高さは日本代表でも期待できる。6月の親善試合は計4試合が行われることになっているが、南野はもちろん招集された。左ウイング、もしくはセンターフォワードなど新境地を開拓する可能性もあり、日本の10番には今後も期待して良さそうだ。