エクアドル代表は一部選手の出生地詐称疑惑により、FIFAワールドカップ・カタール大会出場権をはく奪されるとみられていた。しかし、

 エクアドル代表はカタールW杯南米予選を4位で終了。チリ代表やコロンビア代表、ペルー代表などとの争いを制して、W杯本大会出場権を獲得していたが、今年4月になってFWバイロン・カスティージョ(23)の出生地を巡る疑惑が浮上している。

 同選手は昨年9月2日のW杯南米予選・パラグアイ戦でエクアドル代表デビュー。W杯南米予選では8試合に出場したが、1995年7月25日に隣国コロンビアで生まれ、3年後にエクアドルで登録されたという調書が発覚していた。

 そんなエクアドル代表を巡っては、チリサッカー連盟がエクアドル代表のW杯出場権はく奪を求めてFIFAに提訴。FIFAが調査を行う中、メキシコメディア『TVアステカ』は「エクアドル代表のW杯出場権取り消しを決めた」と今月8日に報道。カスティージョの出場した8試合でエクアドル代表の不戦敗、勝ち点没収となると、チリ代表が4位に浮上し、エクアドル代表にかわってW杯に出場すると伝えられていた。

 ところが今月9日付けのペルー紙『ラ・レプブリカ』による報道では、エクアドル人ジャーナリストが『TVアステカ』に対してミスを指摘。『TVアステカ』側もこれを認めて、記事内容の訂正を行ったという。

 また、チリサッカー連盟の弁護士は今月7日に記者会見を実施。カスティージョにコロンビア人の妹がいるという証拠を提示している。その一方でエクアドル代表がカタールW杯から追放される可能性については、チケット販売が始まっていることを理由に低いと見解を示したようだ。

 なお、ブラジルメディア『TNTスポーツ』はFIFAの裁定発表日が今月10日になると伝えている。W杯出場国が変更されるかどうか注目が集まる。