楽しみな大会となる
4年に1度開催されるワールドカップはサッカーの一大イベントであり、世界中からの注目が集まる。優勝すれば一気に序列は高まり、ダークホースとなれば今後の大会での警戒度は上がる。それは国だけでなく選手個人でもそうであり、直近でいえば2014年のワールドカップ・ブラジル大会で評価を高めた当時モナコのMFハメス・ロドリゲスがレアル・マドリードへのステップアップを果たした。背番号10を付ける好待遇であり、W杯での活躍がなければ同じようなことが起こっていた可能性は低い。
レアルへの移籍を掴むことはないといえるが、日本代表にもそれほどのインパクトを残せる可能性のある選手がいる。FW三笘薫だ。川崎フロンターレから21-22シーズンにベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズに移籍した選手で、初の欧州挑戦は怪我での離脱もありながら7ゴール3アシストと10得点に関与する大活躍だった。しかもウイングバックでその得点数であり、本職のウイングであればより数字は伸ばせただろう。22-23シーズンは保有元であるプレミアリーグのブライトンに戻ることになっており、現状世界最高峰とされるプレミアを舞台に来季は戦うことになる。
三笘の強みはドリブルで、6月のテストゲームでは何度も彼の突破から好機が生み出される瞬間を見た。ブラジル代表のエデル・ミリトンには完封されてしまったが、来季からプレミアに活動の場所を変え、ミリトン級のDFと毎週のように対峙することになれば成長につながることは間違いない。
データサイト『transfermarkt』によるとハメスはレアルに入団したことで市場価値を3500万ユーロから6000万ユーロにまで上げている。6月時点で三笘の市場価値は250万ユーロとなっており、W杯での活躍があればどこまで数字を伸ばすことになるのだろうか。