日本代表DF吉田麻也が、14日に行われたキリンカップサッカー2022決勝チュニジア代表戦を振り返った。
前半の好機を生かせず、後半はすべての失点に吉田が絡む格好となって0-3の完敗。キャプテンは「(チュニジアが)非常にいいチームだった。前半仕留められなかったからこそ、後半拮抗しているときに我慢しないといけなかったですけど、簡単なミスで失点してしまいました」と試合を振り返り、「もちろん僕のミスもあるし、自分たちのミスからの失点がこの4試合すべて出ているので、課題は明確だと思います。監督も言ってますけど、ビルドアップは絶対に本戦で必要。守るだけでは勝てないので、そこでのミスをいかになくすか。一つのミスが起きたときに、2つ目、3つ目をしないようにみんなでカバーすることが必要だと思います」と課題に言及した。
また、「フィジカル的に優れていると思った。前半から球際強くてプレスも激しくきていた」とチュニジアの戦いぶりを評価し、「恐らく(カタールW杯の)2戦目、コスタリカでもニュージーランドでもこういう展開になる」と予想。「この試合を教訓にしないといけない。課題が明確な分、そこを突き詰めていかないといけない」と本番に向けての課題克服を掲げた。
「終わったあとに選手でも話したんですけど、W杯に出るチームは高い位置からプレスに行っても簡単にはハマらない。そこの守り方をもう一回再確認しないといけない。今日も高い位置からいって剥がされたり、相手にボールを持たれる時間もかなりあったので、一つはそこを改善しないといけない」
「2戦目がこうなることを考えると、ブロックを作る相手に対してどう揺さぶるか、どこでミスを犯してはいけないかを確認しないといけないと思いました。前半もボールを持って動かして、いくつか形を持ってやれたんですけど、相手の守りが予想以上に固いなかでチャンスを作れなかったとは感じています」
カタールW杯本番では、ドイツやスペインといった強豪国と対戦する。「これからの相手に対して2点を取られたら、かなりしんどい。だから1点を取られて後に絶対崩れてはいけないし、0-1、0-0のときこそ、後ろが我慢していかないといけない」と語る吉田は、PK献上の場面を振り返り、「シンプルに僕の個人的なミスだと思います。(伊藤洋輝と相手が)入れ替わったときに強いて言えばもうちょっとスライドしてないといけなかったかと思いますけど、それを考慮してもあそこで滑っちゃいけない。あれで試合を壊してしまった」と反省の弁を述べた。
また、吉田は本大会での生き残りに向けて、改めて意気込みを示している。
「自分がここにいる価値は自分のパフォーマンスでしか証明できない。いくらいいコメントを残そうが、いいアクションをピッチ外でしようが、サッカー選手なのでピッチの中のパフォーマンスが最も影響力が大きいと肝に命じているつもりではいます。それが今日はできなかった。もちろん監督からの信頼は感じますけど、どんな世界でも信頼は積み上げていくのは時間がかかるし大変。特にサッカーはワンプレーで人生変わるし、信頼を失ってしまう。そのことも重々理解しています」
「ここから9月に向けて、なるべく早くいいチームで試合に出てコンディションを作って万全の状態で9月に臨まないと、自分自身のポジションも危ういのは理解している。それは今キャプテンだからとかW杯直前だからとかじゃなくて、それは代表に入った時からずっとやっていることなので、続けていくだけです」