2022年のワールドカップは、イスラム圏のカタールで開催される。観客入りの試合が行なわれるにあたり、注目されているのがアルコール提供の有無だ。

 英国のフットボールファンはビールなどのアルコールを片手に観戦する姿がお馴染みだが、イスラム圏ではアルコールの規制が厳しく、カタールでも公共の場での飲酒は違法とされる。対象が観光客であっても、ホテルのレストランやバーなど、提供される場所は限られており、W杯のスタジアムではどのような扱いになるのかが注目されてきた。

 そんななか、現地時間7月7日に英紙『The Sun』は「カタール大会の試合中のファンの飲酒は禁止されるようだ」と現地での方針が固まったと報じた。
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「関係者の話によれば、スタジアムでの計画は確定されていないが、ファンが到着したとき、そしてスタジアムを出た後にはビールを飲むことが許される。だが、試合中はビールを販売するスタンドは閉鎖される。ファンはカタール警察の監視のもと、オープンスペースでの飲酒は厳しく取り締まられる。

 スタジアムでのアルコール摂取は制限されるが、スタジアムやメインのファンゾーンから数キロ離れた特設エリアでは飲酒可能なエリアを設置予定。その計画のひとつに、ドーハ・ゴルフクラブの使われなくなった一角で、1万5000人~2万人のファンにアルコールを提供する場所が設けられることも明らかにされた」

 2018年ロシア大会では、スタジアムではアルコールフリーのビールのみの提供となったことは記憶に新しい。さらに同紙は、「イングランドのファンにとっては試練が続く」としている。

「カタールでは2014年に施行された規則により、電子タバコに対する罰則があり、最高1万リヤル(約37万1329円)の罰金や、3か月の実刑判決が科せられる。そのため、英国のファンは電子タバコは自宅に置いていかなければならない」

 ちなみに、カタールで供給されるビールは、2019年に開催されたクラブ・ワールドカップでは1パイントが5ポンド(約825円)だったとのこと。今回のW杯で提供されるビールの値段については「引き続き検討中」のようだ。

 あくまで検討中のため、最終的な判断は今後、順次発表される。ただ、イングランドのサポーターは普段の”観戦習慣”とは異なる振る舞いを求められそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部