19日に開幕したEAFF E-1サッカー選手権。日本代表は初戦の香港代表戦で6-0と快勝を収めた。
初招集が10名、さらに久々に代表に招集された選手も多く、さらにリーグ戦からは中2日という中での急造チーム。初戦は最も多く招集した横浜F・マリノスの選手を中心にチームを構成した。
中盤の3枚を含め、ある程度オートマチックに動けるチームを作った中、代表デビューとなった西村拓真、町野修斗が2ゴールずつ。さらに相馬勇紀も2ゴールを決めて快勝した。
最も力が劣る香港が相手だったとはいえ、調整の時間も少ない中での快勝劇は自信にもなったはず。その中で迎える中国戦は、非常に大事な一戦となる。
◆今度は広島が中心か
初戦で出場したメンバーは疲労も残っている状況。愛知への移動もあり、連続で出場する可能性は高くはないだろう。
一方で、香港戦で試合に絡まなかったサンフレッチェ広島組がこの試合では起用されると予想。トレーニングでもしっかりとチームコンセプトを落とし込み、映像を見ながら守備陣は守り方、ビルドアップと確認していた。
E-1選手権では韓国の後塵を拝しており、日本はまだどしか優勝したことがない。2019年の前回大会も3戦目で敗れて韓国が優勝。その悔しさを知る選手も今回はいる。
残り4カ月となったカタール・ワールドカップのメンバーに入るためにはアピールが必要だが、何よりもチームとして優勝という結果を残さなければ始まらないだろう。多くの選手がアピール以上に結果を求めており、アピール合戦というよりは自身の特徴をチームの勝利のために出すという同じベクトルを向いている。
その中で、広島の選手を中心に組むとなれば、アグレッシブでハイプレスというのがポイント。森保ジャパンとしても求めている部分は近いものであり、あとはしっかりとコンセプトにあったサッカーができるかに注目だ。
◆若手が中心の中国
対する中国は若手が中心となって今大会に臨んだが、初戦の韓国代表戦は3-0で敗戦となった。
チーム力で劣ることもあるが、韓国戦では決定機はなし。韓国の攻撃に耐える時間はあったが、盛り返して攻撃で違いを見せるまでには至らなかった。
監督も交代し、次のワールドカップ、そしてその前のアジアカップに向けてチームを作っていかなければ行かない中で、若手がいかに経験を積めるかが今大会の目的となるだろう。
日本も国内組ではあるが、力の差はあるだけに、一矢報いることを目指しながらハードに戦うことになりそうだ。
◆予想スタメン[4-3-3]
GK:大迫敬介
DF:小池龍太、中谷進之介、荒木隼人、佐々木翔
MF:脇坂泰斗、野津田岳人、橋本拳人
FW:宮市亮、細谷真大、満田誠
監督:森保一
前述の通り、広島勢が中心になると予想。システムは[4-3-3(4-1-4-1)]になると予想する。
GKは大迫敬介(サンフレッチェ広島)が入るだろう。6月の4試合にも日本代表に招集されたが出番はなし。今回は出番をもらい、アピールしたいところだ。相手は違えど鈴木彩艷(浦和レッズ)はデビュー戦でクリーンシートを達成。大迫にも無失点が期待される。
最終ラインは総入れ替え。右から小池龍太(横浜F・マリノス)、中谷進之介(名古屋グランパス)、荒木隼人(サンフレッチェ広島)、佐々木翔(サンフレッチェ広島)と予想する。中谷と佐々木は代表でも経験がある一方で、小池は今回が初招集、荒木は3年前に招集もデビューはしていない。しっかりと中谷と佐々木がバランスを取ることが求められそうだ。
中盤だが、アンカーは野津田岳人(サンフレッチェ広島)、インサイドハーフに脇坂泰斗(川崎フロンターレ)、橋本拳人(ウエスカ)と予想する。初代表というのが意外な感じもする野津田はインサイドハーフでも起用できるが、実力を発揮しているアンカー起用と予想。橋本と入れ替わることは試合中にあるかもしれない。
橋本も久々の代表。かつては序列の上の方にいたが、今は下に落ちている状況だ。本人もアピールを口にしたが、チームのためにアグレッシブに戦うことで信頼は得られるはずだ。そして脇坂。こちらも久々の代表だが、キックの精度、パスの選択とレベルは高い。川崎F勢が海外組も含めれば多くいるチームだけに、アピールして割って入りたいところだろう。
そして前線だが、右には宮市亮(横浜F・マリノス)、左には満田誠(サンフレッチェ広島)と予想する。香港戦で10年ぶりの代表のピッチに途中から立った宮市だが、先発で何を見せるのか。満田は初の代表でのプレーとなり、普段のアグレッシブなプレーを見せたいところ。どちらもクラブでのパフォーマンスをそのまま発揮すれば、十分な存在となるはずだ。
そして中央には細谷真大(柏レイソル)を予想。U-21日本代表ではエースとして期待される存在だが、日本代表でもしっかりと結果を残せるのか。日本代表からパリ五輪へという目的達成にも、ここでしっかりと結果を残していきたい。
連勝で韓国代表との最終戦に臨みたい日本。中国代表戦は、24日の19時から豊田スタジアムで行われる。