27日、EAFF E-1サッカー選手権の最終戦が行われ、韓国と日本が対戦。4連覇を目指す韓国は、引き分け以上の結果で優勝を果たせる試合だった。
しかし、逆転で優勝を目指す日本が立ち上がりから激しく入ると、韓国は押される展開に。何度か最終ラインの裏を狙ってカウンターを仕掛けたが決定機は作れなかった。
すると後半、相馬勇紀、佐々木翔と続けてゴールを許すと、盛り返す時間帯もあった中で、町野修斗にもゴールを許し3-0で敗戦。大会4連覇を逃すこととなった。
試合後、パウロ・ベント監督は「日本は我々より90分の間良かった」と語り、「妥当な勝利だと思うし、優勝にふさわしい」と、勝利した日本を称えた。
また「我々はベストを尽くしたが、ミスが多すぎたと言える。これだけの試合でこれだけのミスをすれば、それだけの代償を払わなければいけない」とミスにより自ら自滅してしまったと分析。「日本を称賛したい。今日の勝利、今大会の優勝についてだ。我々は今後分析を進めて、W杯に向けて最善の形をして行きたいと思う」と、改めて日本を称え、W杯の準備を進めたいとした。
日本戦に向けての分析では「戦略としては、見ての通りだと思うが、まず我々の弱点を晒さないこと、日本の弱点を有効に使うということだった」とコメント。「日本のプレーに関しては驚きはなかった。90分間を通してのプロセスでは、我々の予想通りプレーしてきた」と、読みが当たっていたとした。
また、「我々はディフェンス面では時間がない中、チームで準備できない中、なるべくやるべきことをやろうとしていた」と語り、「ディフェンス面で様々なミスをした。攻撃面でもだ。特にインサイドでプレーしようとした時にミスが多かった」と、攻守両面でミスが出たとコメント。「スペースを見つけたかったが、日本がスペースを与えてくれなかった。そこを活用したかった。中盤から守備的なプレーを強いられ、そこでミスを起こし、日本に突かれ、日本に攻撃されたと思う」と、攻撃に関しては狙い通りの形にならなかったとした。
パウロ・ベント監督が考える日本の弱点について、「このような結果の後に日本の弱点を羅列することは正しいとは思わない」と優勝を逃し、敗戦後に語るのは良くないとしたが、「思っていた弱点は選手たちに伝え、1つのアイデア、コンセプトにまとめたが、前半はいくつか狙い通りのチャンスがあった。我々が決定的なチャンスを作る能力が足りなかった」とコメント。「戦略としては守備ラインの裏のスペースを活用したが、それはできなかった」と、日本のディフェンスラインの背後を突こうと考えていたが、そこを上手くやれなかったと語った。
そのパウロ・ベント監督だが、3年前と今大会を振り返り「2019年の我々の勝利、今年の日本の勝利は妥当な優勝だったと思う」とコメント。その中で、アジアの問題点を指摘し「全体的にアジアサッカーというのは、非常に比較をしたがるという環境がある。それは正しいとは思わない」と、他国との比較ばかりを気にしているところは良くないとした。
その理由としては「結果を持って進化をしていくのかどうか。常に他のチームと比較しているのはあまり良いとは言えない。同じ大陸で比較し続けるのは良くない。環境、仕事の仕方、国内リーグも違うし、国内リーグの競争の仕方も違う。2つの国を単純に比較することは難しい」と、条件や環境が違う相手のことばかりを気にしてるのではなく、現状をどう進化させていくかを考えるべきだとした。