カタール・ワールドカップまで、残り約4か月。登録メンバー入りの熾烈なサバイバルの行方は? 国内組にとっては最後のアピールの場とも見られたE-1選手権を終えたタイミングで“推奨26人”をお届けする。
選定者:飯間健(スポーツニッポン新聞社)
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優勝したE-1選手権は、Jリーグの存在価値を示す意義のある大会だった。そして今は、2006年ドイツW杯前にアピールを続けたFW巻誠一郎(当時千葉)が世論の後押しを受けたような、滑り込みを期待する雰囲気が感じられる。非常に良い。普段Jリーグを取材する記者にとっても国内組が盛り上げてくれるのは歓迎だ。
とはいえ、従来よりも登録メンバーが3人増えたカタールW杯で“E-1組”から何人も選ばれるべきかと言われれば答えに窮する。
まずは順当に選出されるだろう主力メンバーから言えば、GKは権田修一、DFは酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋、長友佑都、板倉滉、MFは遠藤航、守田英正、田中碧、FWは伊東純也、三笘薫、南野拓実の12人。残り14人はチーム全体のバランスやシステム、戦術を考慮して考える。
GKは大迫敬介と川島永嗣。大迫敬か谷晃生かで悩むところではあるが、現状のパフォーマンスを見れば大迫敬に分がある。第3GK扱いの川島は精神的支柱として期待したい。
DFは左SBもCBもできて、かつ左利きの伊藤洋輝を推す。もう1枚は谷口彰悟が現時点では有力かもしれないが、あえて植田直通を選出したい。
植田は日本屈指のエアバトラー。対人にも強い。グループステージで対戦するドイツやコスタリカなどフィジカルが強い相手にも負けないはずだ。谷口の役割は吉田と板倉でできるのではないだろうか。
SBは6月の親善試合で長友が右SBもできることを証明。冨安も右SBが可能で、コンディションや相手を見ながらローテーションして戦えるだろう。
中盤はゲームを作れる点で柴崎岳は欲しい。ロシアW杯のように彼の一瞬の隙を突く縦パスはカタールでも必要になる時がくるのではないか。
攻撃的MFもでき、守田や田中に何かアクシデントが発生した際にインサイドMFでも“闘える”原口元気も重要な戦力だろう。鎌田大地もインサイドMFとトップ下が可能。得点を取りにいきたい時間帯で、彼の技術やアイデアが活きるのではないか。
サイドアタッカーには強靱なフィジカルでタメを作れる堂安律、そしてE-1選手権で評価を高めた相馬勇紀。縦にも中にも仕掛けられるドリブラーの相馬は三笘、伊東に続く“矢”になれる。名古屋ではウイングバックで起用されており、3バックシステムへの対応も可能だ。
最後のCF。6月シリーズではスピード系のストライカーが多く招聘されたが、同じタイプばかりを集めても攻撃は手詰まりになる。古橋亨梧と前田大然の2枠で十分か。またポストタイプとして、やはり大迫勇也は外せない。左FWとトップ下が主戦場だが、南野拓実もCF候補として計算できるだろう。
これで24人。残り2枠の一つは久保建英。そしてラストピースだが……町野修斗も良い選手だが、外国人CB相手に泥臭くキープできる林大地を推す。2人は次回大会以降への期待値込みで、W杯の雰囲気を知ってほしい。
文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)
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