エクアドル代表DFの国籍偽装疑惑に関して、新たな証拠が見つかったようだ。英紙『Daily Mail』が9月12日付けで伝えている。

 カタール・ワールドカップに出場するエクアドル代表を巡っては、主力として南米予選に8試合出場した23歳のDFバイロン・カスティージョに国籍を偽装した疑いが浮上。チリ・サッカー協会(FFC)がFIFAの規律委員会に異議申し立てをしたが、FIFA(国際サッカー連盟)の規律委員会は6月10日に、その訴えを棄却し、エクアドルのW杯出場を認めると発表していた。

 そもそも、なぜFFCが異議申し立てをしたかと言えば、カスティージョが出場した8試合を全てエクアドルの黒星とした場合、南米予選7位だったチリが出場圏内の4位に繰り上がり、カタールの切符を手にするからだ。
 
 記事によれば、FFCはFIFAの上訴委員会に控訴をし、その裁定が15日に出る予定となっている。その2日前というタイミングで『Daily Mail』が公開したのは、カスティージョ本人だという音声だ。4年前に行なわれたエクアドル・サッカー連盟(FEF)の調査に対し、以下の点について述べていると伝えている。

・エクアドルの出生証明書に記載されている1998年ではなく、1995年に生まれたと明確に述べている。
・エクアドルの出生証明書の名前である「Byron David Castillo Segura」ではなく、コロンビアの出生証明書の詳細と一致する「Bayron Javier Castillo Segura」 というフルネームで答えている。
・サッカーのキャリアのために、コロンビアの都市トゥマコを離れ、エクアドルのサン・ロレンソに向かった点を詳細に説明している。
・彼に新しいIDを与えてくれたエクアドルの実業家の名前(マルコ・ザンブラーノ氏)を挙げている。

 同紙は、FEFはカスティージョがコロンビア出身と知りながら、「隠ぺいした」と指摘。「エクアドルがW杯からの除外に直面する」と伝えている。なお、この件についてFEFやFIFAに確認をしたところ、返答はなかったという。

 エクアドルはW杯のグループステージでA組に入り、開催国カタールとの開幕戦を戦うほか、オランダ、セネガルと対戦。今月27日には、ドイツのデュッセルドルフで日本代表と親善試合を行なう予定となっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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